ボタンが咲いた【NCT】 (ページ2)

今日:19 hit、昨日:41 hit、合計:246,159 hit

○ ページ2

.

Renjun side

HC｢見た？｣

｢見た。｣

ベッキョニヒョンが非公開練習生がいると噂されるあまり使われていない練習室から出てくるところ

｢どういう繋がり？｣

HC｢知らね。
それよりさ、ベッキョニヒョンが出てきたってことは中に、いるってことじゃんね｣

噂の子！と言いながらにやにやしているドンヒョクはそれはそれは悪ガキ感満載だ

｢...まじ？｣

HC｢別にバレなきゃいいんだよ。お前が嫌なら俺一人で行くし｣

そう言ってずかずか歩み出すから慌ててその後ろを着いていった
すごい子がきた、と噂される子を見てみたかった反面本当に見てもいいのかという不安

そんな不安を感じていないだろうドンヒョクは遠慮なしに練習室のすりガラスを覗いた

ごくり、生唾を飲む音が聞こえた
それはドンヒョクのだったかもしれないし俺のだったかもしれないし、はたまた2人のものだったかもしれない

すらりとしたスタイルに一つに結われたさらさらで長い髪
後ろ姿だけでもオーラがあるというか

瞬きすら忘れるほど
目を見張って焼き付けた

男性負けしない力強さ、迫力
その上女性らしいしなやかさと柔らかさを残す、繊細で唯一無二のダンス

まさに圧巻だった

練習でこのクオリティ
本気でこの人が踊ったらどうなるのだろう

初めて同じステージで踊りたいと思った
初めて、こんなに惹き付けられた

すると、それまで鏡に向き合っていた彼女が
くるりと振り返って大きな瞳で俺たちを捉えた

｢っ｣

HC｢あ、おい！｣

ドンヒョクの声を無視してその場から逃げ出した

息をのんだ
" 完璧 "ってあの人のためにある言葉じゃないんだろうか。

.