名前のない関係─CM (ページ44)

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いきなりユノさんのテンションがあがった。

「A！Aさん！？」

「あ、は・・ハイ」

名前を呼ばれただけでまた赤くなってしまう。

「じゃぁタカシさん！」

「はい！」

「わー会いたかったー！会いたかったですよー！日本に来るとチャンミン出掛けてるから気になってー！今度僕も行っていいですか？」

「どうぞどうぞ」

どうぞどうぞじゃないよタカシ！軽いよ、軽すぎるよ！！

「何言ってるんですか！」

チャンミンはユノさんに近づきながら言う。
ということは私の隣にチャンミンがいるわけで・・
気配だけで隣がじりじりと熱くなってくる。

「だって気になるじゃん。Aさんの料理も食べたいし」

見つめてくるユノさんに思わず口元を抑えてにやけてしまいそうになるのを堪える。

「そんなたいしたもんじゃない！」

「お前が言うな！」

いつもの癖で思わずチャンミンに突っ込んでしまった、そして顔を見てしまった・・。
ニヤリと笑うチャンミン

「やっと見ましたねー？どうですか？ん？」

「やめて、やめてください！」

しゃがみこむチャンミンの目の前に手の平を広げて拒否をする。

「やべー、チャンミンにまで乙女になってるし」

タカシが大爆笑している。

「ビギストなんですよね？僕もどうですかー？」

ユノさんまで近づくから手を思いっきり伸ばしてしまった。

「いや、本当に！無理、無理ですからっ！」

「やべーおもしれー！！」

タカシよ、私もうあんたの責任持つのやめてやるからな！マジで！！

「それが正しい反応ですよね？お？今までのはなんだったんですか？あ？」

「それとこれとは別です！」

「何がですか？お？」

あーもう、めんどくさい！

「チャンミン！」

「はい？」

「すっごい楽しかった！もう最高！！明日も頑張れるわ！ありがとう！そしてお見舞いもありがとうございました！」

綺麗なお辞儀をするとチャンミンも爆笑し始めた。

「招待したかいがありますね」

「Aさん、おもしろい！やー・・そうだ、写真とりましょうか？せっかくだから、ね？」

ユノさんが言うとチャンミンとタカシも賛同した。

「いや、そんな・・」

「いいからいいからー」

そう言ってユノさんは私の肩を抱く。
近い、近いよ！！

「携帯ありますー？」

スタッフさんであろう人に私の携帯を渡してチャンミン、タカシ、私、ユノさんの並びで写真を撮った。