名前のない関係─CM (ページ39)

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プレゼントページ39

「おーお疲れー」

「あれ？タカシ1人？あーだから居酒屋」

チャンミンが韓国に帰ってしばらくたった後、タカシから呼び出しがあった。
チャンミンがいないとなれば用事はなさそうなのに・・と思ったんだけど
元々の友達はこっちだ、と不思議な気持ちになった。

「ミアも後からくるよ」

「そうなんだ」

「ちょっと頼みがあってさ」

「頼み？」

ミアちゃんの誕生日はまだだし・・
もうプロポーズ！？

「これ・・」

渡された封筒をドキドキしながら開ける。
え？結婚式の招待状？？

「・・・東方神起ライブツアー・・・」

封筒の中にあたのは、ツアーチケット。

「チャンミンからもらったんだけど、ミアは騒がしいの好きじゃないしさー」

タカシは嘘をつくのがうまいほうだ。
だけど、なんでだろう・・わかってしまう。

「チャンミンから頼まれたんだ」

「・・・ファンだったんだって？」

プッと噴出されて不機嫌になる。

「アイドルとか好きにならなそうなのになー・・・。しかもチャンミン！」

「アーティストだから！しかもチャンミンというよりは東方神起のファンだから！」

「熱弁してるし！どんな気持ちでファンだったやつと会ってたのかと思うとちょっと面白くてさー」

そりゃそうだろう。
そんなの微塵も感じさせたことはない。
本人にも

「ビックリだよなー女優になれるんじゃねー？」

「うるさい」

「自分からだと受け取らないと思うからって」

チケットを見つめてテーブルに置いた。

「突き返すなよ？わざわざ俺に頼んだチャンミンの気持ちも汲んでやって」

「・・・」

「はい、渡したからな！あ、ミア、駅ついたから迎え行ってくるわ！」

「ちょっ！」

チケットとにらめっこする。

「気を使ってくれてんだろうなー・・」

栄養剤なんて言ったからきっと・・
チャンミンなりにエールを送ってくれてるんだと思う。
断ったのに、タカシに頼んでまでそうしてくれたことが単純に嬉しかった。

「栄養、取りに行きますか・・」

ありがたく受け取ってバッグに入れた。