名前のない関係─CM (ページ37)

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そう言うとチャンミンは私のデコを思いっきりはたいた。

「つめたっ！」

そのデコには冷却シートが貼ってある。

「病人は自分の事だけ心配してろ、ほら、あーん」

「いやいやいやいや・・」

思い切りのけぞったけどフラフラしてる。

「ほら、無理すんなって」

そう言ってるチャンミンは思いっきりいたずらっ子のように笑っている。
ドSめ・・病人にまでドSなのか・・君は。

「自分で食べれます」

「病人なんだから」

「大丈夫、ピンピンしてる」

「あーじゃぁ今言ったことも全部・・」

「体調悪いから自分じゃない自分が言ったんだわ」

レンゲに乗ったままの雑炊をパクリと食べた。

「おいしい？」

「うん」

美味しいけどやっぱり食欲がない。

「もうちょっと頑張って、ほら」

「・・・」

むくれながらもう一口、もう一口と食べていく。
恥ずかしい、ちょっと気を抜いて考えだすと恥ずかしいけど・・
それどころじゃなくだるい。

「大丈夫？」

「大丈夫・・風邪に負けてたまるか」

「こんな時まで男前ですか」

チャンミンは苦笑いをした。

「薬飲んで寝る」

「それがいいですね」

ここで女になるほど、勇気も自信も持ってない。
甘えることは癖になるから

眠気もだるさもピークで薬を飲む。

「寝る・・・」

「わかりました」

苦笑いをしてチャンミンは言った。

「本当に大丈夫？」

「大丈夫」

「そっか・・」

チャンミンは立ち上がってバッグを持つ。
私も立ち上がる。