名前のない関係─CM (ページ19)

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彼女・・？ページ19

『助けて・・』

タカシからのLINEは一週間ぶり。
まだちょっと高鳴る胸が痛い。

『どうしたの？』

『彼女と別れた』

・・・え？
一週間だけど？

『何があったの』

『今日うちに来て、話したいから』

珍しく絵文字のないメッセージにわかった、とだけ返した。

何があったんだろう？
大丈夫かな？
早く仕事を切り上げてタカシの家に急いだ。

「おー早かったね」

「タカシ、大丈夫？」

「あー、まぁあがって」

お邪魔します、と上がった先には夢にまで見たその姿。
でもなんだか様子がおかしい・・？

「きてたんだ」

「お邪魔してます」

そりゃいるかもとは思ったけど本当にチャンミンがいるとは・・

「とりあえず、腹減った」

「はい？」

「なんか作って」

「・・・冷蔵庫、何あるの」

「あ・・・」

何にもないなこの野郎。

「どうやって作れと？」

「な、なんか買ってきます」

「私が行くから」

もう、と玄関に向かうと

「俺が行く。ちょっと頭冷やしたいし」

落ち込んでいるタカシの姿にチャンミンを見ると困ったような顔をしてうん、とうなずいた。

「じゃぁ、よろしく」

静かに出ていくタカシを立ったまま見ていた。

「なんかあった？」

「あー・・タカシが彼女とケンカしたって」

「それで別れたの？」

「？？？別れてはいないはずだけど・・？あーそうでもしないと来ないって思ったんでしょうねー誰かさんがもう来ないって言うから」

嫌味ったらしく言うチャンミンにひきつってしまった。
大半はあなたのせいです、とも言えない。

「別にいいんじゃないですか？2人きりでもないし」

「同じ状況、自分の彼女だったらどうよ？」

「・・・あぁ、なんとなくは・・でも・・・」

「でも？」

「いえ・・なんでもないです、というかさっきから携帯うるさいです」

私も気になってたけど私の携帯はバッグの中だ。
というか突っ立ったままだから机におけるわけないんだけど。

「私のじゃありません」

「じゃぁタカシ置いてった？」

「……だね、あー！タカシ何買う気なのかさっぱりわからないじゃん！」
「タカシ、鍵も置いて行ってる・・」

「もぉー・・彼女とのケンカどれだけショックだったのよ・・」

財布まで置いて行ってないよね？

「なんか心配だから見に行くわ」

「それがいいですね」

チャンミンも苦笑いをしながらそう言った。