理由 ページ10
ニックンが
トサンフェガァンにいたなんて
考えもしなかった私は
食事を終えて席を立つと
ヨンジェと2人
会計カウンターに向かった。
「美味しかったね」
最高の食事に
すっかり満足して
上機嫌な私と
「また、来ようよ」
テンション高めのヨンジェ。
会計カウンターで
ヨンジェが支払をしようと
財布からカードを出したのを見て
私は慌ててその腕を掴んだ。
「待ってヨンジェ、私に払わせて」
だって・・こんなに高いお店で
年上の私が奢って貰うわけにいかない。
「ダメだよ」
私の手を解くとヨンジェは
銀色のトレイにクレジットカードを
載せた。
「今日は絶対に俺のおごり」
だけど、会計係の男性は
そのトレイをヨンジェに戻し
笑顔を見せた。
「お支払いは済んでますよ」
え・・?
「そんなはずないです」
ってヨンジェ。
「実は先程・・」
その男性はその先の言葉を
ヨンジェに顔を近づけ
耳打ちするように言った。
「お2人のお食事代は
2PMの方が支払いを済ませて
帰られました」
「「え・・・?」」
思いもよらなかった
会計係の男性の言葉に
私とヨンジェは2人同時に声を上げ
顔を見合わせた。
「2PMって・・もしかしてニックンさんですか」
すぐにそう聞いたのはヨンジェで
その男性は・・頷いた。
「・・彼が来てたんですか?ここに・・?」
私が思わずそう口にすると
会計係の男性は丁寧に
ヨンジェにカードを返しながら答えた。
「はい、テギョンさんと一緒に
お食事されて、先程帰られました」
・・待って・・待って・・
待って待って待って・・っ
全然、状況が理解出来ない。
ニックンはさっきまで
このお店にいたってこと・・?
だったら、どうして
声をかけてくれなかったの・・?
私達に・・気付いてたんだよね・・?
ニックンに会いたかったのに・・。
こんなに近くにいたのに・・。
家に帰るタクシーの中
私はずっと考えを巡らせてた。
ニックンが・・私に
声をかけてくれなかった・・理由。
233人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
胡麻油(プロフ) - vol.624まで読みたいです♡笑 (4月14日 21時) (レス) @page44 id: 5d4609bdae (このIDを非表示/違反報告)
凛生(プロフ) - 麻樹子さん» ありがとうございます(°▽°)覚えていて下さってまた読みに来て頂き感謝の気持ちでいっぱいです。この先もドキドキして貰えたらいいな(^-^) (3月1日 17時) (レス) @page12 id: 604374d13e (このIDを非表示/違反報告)
麻樹子(プロフ) - 凛生さん、お久しぶりです。長い間ずっと待ってました。今は2PMのお話が更新されなくなりとても淋しい気持ちでした。またドキドキするお話を拝見する事ができてすごく すごく楽しみです。ありがとうございます。 (2月28日 20時) (レス) @page10 id: 844b947a69 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:凛生 | 作成日時:2024年2月16日 20時