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スイートのルーフテラス ページ32

目の前にニックンがいて
飽きることなく
その姿を眺めていられる幸せ。

それを・・噛み締めてた。


部屋で一緒に食事をしながら
ニックンの誕生日をお祝いして

食事を終えると
ルーフテラスのサンベッドで
ワインを飲みながら
夜景を眺めた。


目の前に広がるのは
日常から遠く離れた
幻想的なバンコクの夜景。


東南アジア特有の
湿った熱を持つ空気の中で

チャオプラヤ川に浮かぶ
ライトアップされたクルーズ船や
対岸のホテルの灯りが水面に
ゆらゆらとその光を映してる。


それは夢のような時間だった。


「ここから見える景色・・本当に綺麗・・」


「気に入った・・?」


ニックンは寛いだ様子で
サンベッドに凭れ
隣に座る私に目を向ける。


「うん・・
このままここで暮らしたい」

「このホテルで・・?」

「うん・・」

「こんなホテルで暮らしたら
間違いなく俺、破産すると思うけど?」


ニックンはそう言って笑う。



ニックンが私の手を握って

時々・・見つめ合って

言葉を交わし

微笑みあって
幸せを感じる。


当たり前に出来なかったことを

その時間を埋めるように
大切に・・私達は時を過ごした。


「あそこに浮かんでる船・・
灯りが水面に映っててすごく綺麗」


「あれはディナークルーズ船だよ
船の上で夜景を見ながら食事するんだ」


「ニックン乗ったことある・・?」


「・・あるよ、乗ってみたい?」


「うん、ニックンと」


「俺と2人で?・・ごめん、それは無理かな」


苦笑いするニックンに
私も無理して笑顔を返す。



「・・そっか・・そうだよね」



私って・・馬鹿。


ニックンは・・タイでも
韓国にいる時と・・同じ。

注目を浴びる存在だから
きっと・・これから先も
一緒に出来ないことの方が多い。

2人でクルーズ船に乗れないことは
そのほんの一つに過ぎない・・。


ぼんやりと
そんなことを考える私の方に
体を向けるニックン。



「だけど、ひとつだけ方法があるよ」


ニックンのその言葉は
私に大きな期待を抱かせた。


「何・・?どうするの?」


そう聞いて
彼の次の言葉を待つ私の髪に触れ

ニックンはとても穏やかに
躊躇なく・・こう言った。


「ヌナがいつか
俺の奥さんになればいい」





衝撃的な言葉は
私の意思とは関係なしに
脳内で何度もリフレインする。

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胡麻油(プロフ) - vol.624まで読みたいです♡笑 (4月14日 21時) (レス) @page44 id: 5d4609bdae (このIDを非表示/違反報告)
凛生(プロフ) - 麻樹子さん» ありがとうございます(°▽°)覚えていて下さってまた読みに来て頂き感謝の気持ちでいっぱいです。この先もドキドキして貰えたらいいな(^-^) (3月1日 17時) (レス) @page12 id: 604374d13e (このIDを非表示/違反報告)
麻樹子(プロフ) - 凛生さん、お久しぶりです。長い間ずっと待ってました。今は2PMのお話が更新されなくなりとても淋しい気持ちでした。またドキドキするお話を拝見する事ができてすごく すごく楽しみです。ありがとうございます。 (2月28日 20時) (レス) @page10 id: 844b947a69 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:凛生 | 作成日時:2024年2月16日 20時

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