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混乱と動揺 ページ28

アパートの前の
公共の駐車スペースに
停まってるニックンの車。


駆け寄りたい気持ちを
精一杯抑えてヨンジェを見上げた。


「・・行っても大丈夫?」

「行ったら?」


ヨンジェのその言葉に
気持ちがスーッと軽くなる。


「うん、ありがとうヨンジェ
また明日ね」


ニックンの車に近付いて行きながら
鼓動が早くなるのを感じた。


運転席にいて
私に気付いて微笑むニックン。



それなのに

車まであと10mって所で
突然、後ろからヨンジェに肩を掴まれた。

自分の身に何が起きてるのかわからないまま
ヨンジェに腕を取られ
アパートのエントランスに
引っ張られてく。


「ヨンジェっ?」


僅かに私を振り返ると
ヨンジェは
私にだけ聞こえる小さな声で


「さっきの男がいた」


そう言った。



ニックンを置き去りにしたまま
ヨンジェに手を引かれ
アパートの中に入った私は
混乱していた。


「本当にさっきの人がいたの??
やっぱりあとをつけられてたってこと??」


「わかんないよ
さっきまでは絶対いなかったのに、
ゴミ捨て場の横の植え込みの陰にいた」


それを聞いて
すごく怖かった。


「本当にあの人だった?
見間違いじゃない?」


見間違いであって欲しい。

心からそう願ったのに
その願いはすぐに打ち砕かれた。


「見間違いじゃないよ
あいつの他にもう1人いた
みてこれ,心臓バクバクいってる」


私の手を取って
自分の胸にあてるヨンジェ。

ヨンジェの鼓動は
怖くなるくらい、早くて強かった。


「もう1人の男は
望遠レンズのついたカメラを構えてた」


「え・・」


ヨンジェがそう言ったとき


突然自分の身体が
何かに浚われて
どこか・・深い奈落に落ちてくような
感覚に陥った。


それって・・

ニックンと私の・・写真を
撮ろうとしてたってこと・・?


「早く、あの人に連絡した方がいい」


ヨンジェにそう言われても

私はひどく動揺してたし

それを躊躇せずには
いられなかった。


だって

ニックンにこの事を話せば
もう会えなくなる。

今夜だけじゃない。

これから先も
きっと・・ずっと
会えなくなってしまう。

そう・・強く感じたから。


ヨンジェがエレベーターのボタンを押して
扉が開くと同時に

ニックンから電話がかかってきた。


ヨンジェに促されて
とりあえず通りから見えないように
エレベーターに乗り込む。



「何があったのか説明してよ」


それがニックンの第一声で
私の・・携帯を持つ手は震えていた。

大丈夫じゃない→←不穏



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胡麻油(プロフ) - vol.624まで読みたいです♡笑 (4月14日 21時) (レス) @page44 id: 5d4609bdae (このIDを非表示/違反報告)
凛生(プロフ) - 麻樹子さん» ありがとうございます(°▽°)覚えていて下さってまた読みに来て頂き感謝の気持ちでいっぱいです。この先もドキドキして貰えたらいいな(^-^) (3月1日 17時) (レス) @page12 id: 604374d13e (このIDを非表示/違反報告)
麻樹子(プロフ) - 凛生さん、お久しぶりです。長い間ずっと待ってました。今は2PMのお話が更新されなくなりとても淋しい気持ちでした。またドキドキするお話を拝見する事ができてすごく すごく楽しみです。ありがとうございます。 (2月28日 20時) (レス) @page10 id: 844b947a69 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:凛生 | 作成日時:2024年2月16日 20時

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