�� ページ27
「あの、可愛らしい、」
「ん？」
「ギャルの、子は？来たことないの？」
「.....、ああ、あいつ？マクドの？」
「そう、」
「はは。連れてくるわけないやん」
「彼女じゃ、ないの？」
「ちゃうよ、トモダチ」
「私たちと同じような？」
「あー、....ちゃうな。都合よく、セッ クスする、トモダチ」
「........、」
「なはは。正直に言い過ぎたやんな。すまん」
でも、Aには嘘つきたくないねんって。
胸を刺すようなまっすぐな言葉。
「実は、ここに来たんは、俺もけっこう久しぶりで、」
菅田はぽつりぽつりと、話し始める。
ちょっと長くなるねんけど、聞いてくれる？って。聞くよ、と答えると、こちらを見て、優しく笑んだ。
濡れていた制服も、髪も、いつの間にか乾いてきている。
この家は、昔、オカンと俺が２人で住んでた部屋で。オカンは親父の子身篭って、一人で産んで俺を育ててた。親父から逃れたかったんやろうことは確かやけど、元々愛してたんかも、無理矢理やったんかも、今となってはわからへん。
それでもオカンは、俺のこと愛してくれてた。愛情しかもらった記憶がないくらい。
眠る前の子守唄とか、抱きしめてくれる温度とか、今もたまに思い出すくらいには。
俺が小学校入る前かな、オカンは急に倒れて死んでもーて。何がどうなったか頭も心も追いつかへんねんけど、でも子供心に俺の中でも何かが終わって、失った。
親戚はまあ、薄々俺の父親がどんなやつなんか知ってて、誰も引き取ってくれへんし、施設に引き取られて。
そっから３年後、俺が10歳んとき、ある日突然黒服が俺を引き取りにきたってやってきて、今の家、まあいわゆる極道の、息子として生きることになった。
「わけわからんやん？俺の父親が、そんなんやって、知りもせんし」
「オカンの相手、こいつかって」
「しかも、跡取りやった長男が亡くなったからってゆー理由で」
「それがなければ、俺は施設で働ける年まで育って、ふつーに社会に出てたんやろな、とか」
菅田は、淡々と語る。
扇風機の風が、綺麗な金色の髪を揺らして、窓から入る夏の太陽の日差しを時折眩しそうに見上げては、目を伏せた。
白い肌と、長い睫毛と、綺麗な二重、独特の美しい鼻筋を見つめながら、彼の身の上を静かに聞く。
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ヨーコ(プロフ) - ドキドキ止まりません！最高です！更新楽しみにしています♪ (2020年4月4日 20時) (
レス) id: b9e84898e5 (このIDを非表示/違反報告)
その(プロフ) - ゆんさん» ありがとうございます〜！楽しみにしていただけて嬉しいです。そろそろ終わりに向けて、と思ってますが、もう少しお付き合いくださいませ♪( ´▽｀) (2020年2月6日 21時) (レス) id: 55b0c33bda (このIDを非表示/違反報告)
その(プロフ) - ショウさん» いつもありがとうございます〜！寒いの苦手なのは倫也さんのリアルを意識してみました( ´ ▽ ` )もうしばらくお付き合いくださいませ！ (2020年2月6日 21時) (レス) id: 55b0c33bda (このIDを非表示/違反報告)
ゆん - 更新とても嬉しいです！題名が２匹と書かれていたのでドキドキしながら読みました！そのさんの作品を見るのが今の私の楽しみです！少女漫画のようにきゅんきゅん毎回させてもらえて幸せな気持ちになります！これからも応援しています！ (2020年2月6日 15時) (レス) id: 57aaad4ad9 (このIDを非表示/違反報告)
ショウ(プロフ) - 感想遅くなりましたが、らいおんの告白とても胸に響きましたっ！2匹のやり取りの続きもとても楽しみに待ってます、おおかみが寒がりなところ保温ポット愛用されてるのでピッタリですね 笑 (2020年2月5日 15時) (レス) id: bd7e526c97 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：その | 作成日時：2019年12月10日 12時
