changmin (ページ19)

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＊19～CMside～ページ19

そして、じっと俺の方を見て
何かを決心したかのように
彼女は歌い始めた。

彼女は歌い始めてからも、
その瞳を俺から逸らすことはなくて、
向こうから俺の姿が見えてるのか？と
思うほどだった。

俺も彼女が歌う姿から目が離せなかった。

この曲、日本で昔見た映画で
聴いたことがあるな。

彼女の声はとても澄んでいて、
ずっと聴いていたい、そう思った。
ギターも、俺もたまに弾くから分かる。
すごく柔らかい良い音がして、心地いい。

1曲目が終わり、
次の曲になると少し声色が変わって、
さっきの澄んだ声とは違う、
力強い声で歌い始めた。

素人なのにこんなにいろんな声で歌って
曲に気持ちも込められるのか。

いち歌手として、彼女に感心していた。

社員『ありがとうございました。
お疲れ様でした。』

社員の声がして、俺に向けられていた
彼女の視線はずれ、ホッとしたのか
ふにゃっと笑顔になった。

社員やスマン先生と話す彼女を見ながら
彼女の視線が俺に向けられなくなって
なぜか少し寂しい気持ちになっていた。

別に俺のこと見てたわけじゃないんだけどな(笑)

なんて我にかえってみると、
俺は自分が会議の休憩中であったことを
思い出して、慌てて会議室に戻った。

あれだけ歌えたら間違いなく合格するだろう。
これからどんなアーティストになるのか
どんな歌を世にだしていくのか
すごく興味がわいた。

俺はあの数分で
彼女の歌のファンになっていたんだ。