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通された瞬間、2人のSPらしき黒スーツがぴったり横についてきた。
無論あたしたちを守る訳ではなく、その逆だろうが。
｢望さん、大きならはりましたね｣
左にいるSPが小瀧に話しかける。
その声色は見た目と違い、まるで親戚のように優しく暖かい。
この人は5年前の小瀧を知ってるんだ。
だったら別に警戒しなくたっていいのに。
おう、と小さく呟くだけの彼はただ淡々と前の案内役に続く。
そんな話をしにきたんじゃないと、周りからの声をシャットアウトして。
ひたすら奥へ奥へ、上へ上へと歩を進めもうどこを歩いたかよくわからなくなってきた頃、前が立ち止まる。
コンコン、とノックを響かせ少し前傾姿勢気味になって、
｢総裁。望さんとそのお連れさんがお越しです｣
入れ、と扉の向こうから聞こえた。
SPの1人はそのまま立ち止まり扉の番をする。
もう1人のSPは中まで一緒に入るものの、これまた扉の番をするようだった。
1人で使うには広すぎるほど広い部屋。
真ん中にあるいくつかの黒いレザーのソファ。
その中の一つに座っているその人は、小瀧から話を聞いたのと同じように、タバコをくゆらせていた。
『…久しぶりっす。流星の親父』
ゆっくり、彼がこっちを見た。
頬に入った一筋の傷が紛れもなく本物なのだと思わせる。
怖くはなかった。
だが何を思っているか分からない不気味さがあった。
｢でかなったな、お前｣
険しい表情から漏れた言葉は、SPと同じく暖かかった。
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カジャ(プロフ) - ももせ/さん» 初めまして、とても嬉しい言葉ばかりで感激です。重めの話ばかりで恐縮ですが、そう言って頂けると書いてきて良かったなと思います。こんな話でよければどうぞお楽しみください (2021年12月18日 22時) (
レス) id: c91b141c55 (このIDを非表示/違反報告)
ももせ/(プロフ) - はじめまして。いつも楽しく作品を拝見させていただいております。過去作品もどれもとても好きなのですが今作品はまた少し違った雰囲気でとても面白く読んでおります。毎日少しずつでも更新されるのが本当に楽しみです。どうかご無理のない範囲で、引き続き応援してます (2021年12月17日 2時) (レス) @page12 id: 13d7ddc5f9 (このIDを非表示/違反報告)
カジャ(プロフ) - りりぱんださん» 前作に続きコメントありがとうございます。直接言葉を頂けるのが何よりの励みです、お楽しみいただければ幸いです (2021年12月16日 17時) (レス) id: c91b141c55 (このIDを非表示/違反報告)
りりぱんだ(プロフ) - 更新いつも楽しみにしてます！無理せず作者様のペースで更新してください！楽しみに読み続けます◎ (2021年12月10日 0時) (レス) @page5 id: e017cd0bab (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：カジャ
| 作成日時：2021年12月8日 17時
