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その日は朝から曇り空だった。
携帯の天気予報では、この地域は午後から傘マーク。
歩いて行くのは割と距離があるらしいから、レインコートを積んでバイクに跨った。
午前中にさっと行って雨が降り出す前に帰る。
帰ってからはまた、別の場所を探す。
ここ何週間かの土日は全て藤井の捜索に当てていた。
そうしている時が、1番心が休まるから。
何もしなければ脳内が悪循環になり、病んでしまいそうになる。
小瀧も、あたしも。
10分か15分ほど風を受け続けた頃、バイクが止められる。
もう寒すぎて前なんか見てられなかったから今ようやく目を開けた。
｢…待って｣
『ん？』
小瀧は何でもない顔でヘルメット取って髪の毛フリフリしてるけど。
想像してたのと違いすぎる。
｢でかすぎない？ほんとにここなの？これ家？｣
もっとこじんまりした事務所とかかと思ってたら、めちゃめちゃ大きい家がどーんと聳えたって来訪者を威嚇している。
まず家にたどり着くまでの道が長い。
インターホンまでも遠いしそれを通ってからの庭も広い。
こんなとこに流星の父親がいるんだ…
相当儲けてんだな。
『ここにいるはずや。変わってなければ』
普通にスタスタ歩いてくじゃん。
あたしはさすがに気が引けるわ。
いつも横を歩いてたけど、今回ばかりは小瀧の後ろに隠れさせてもらう。
インターホンを押して、誰かが出るのを待つ。
こういうとこなら別に仕事をしていなくても住居として使ってそうだし、誰かしらは居そうだな。
｢…はい｣
低い声が僅かに聞こえた。
被せるように小瀧が言う。
『俺。流星のダチ。入れてくれ』
入れてくれ？
流星がいないか聞くだけじゃないの？
え。
入るの！？
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カジャ(プロフ) - ももせ/さん» 初めまして、とても嬉しい言葉ばかりで感激です。重めの話ばかりで恐縮ですが、そう言って頂けると書いてきて良かったなと思います。こんな話でよければどうぞお楽しみください (2021年12月18日 22時) (
レス) id: c91b141c55 (このIDを非表示/違反報告)
ももせ/(プロフ) - はじめまして。いつも楽しく作品を拝見させていただいております。過去作品もどれもとても好きなのですが今作品はまた少し違った雰囲気でとても面白く読んでおります。毎日少しずつでも更新されるのが本当に楽しみです。どうかご無理のない範囲で、引き続き応援してます (2021年12月17日 2時) (レス) @page12 id: 13d7ddc5f9 (このIDを非表示/違反報告)
カジャ(プロフ) - りりぱんださん» 前作に続きコメントありがとうございます。直接言葉を頂けるのが何よりの励みです、お楽しみいただければ幸いです (2021年12月16日 17時) (レス) id: c91b141c55 (このIDを非表示/違反報告)
りりぱんだ(プロフ) - 更新いつも楽しみにしてます！無理せず作者様のペースで更新してください！楽しみに読み続けます◎ (2021年12月10日 0時) (レス) @page5 id: e017cd0bab (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：カジャ
| 作成日時：2021年12月8日 17時
