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気がつけば朝日は昇りきっていた。
アラームもかけずに寝てしまい、携帯は既に10時と表示されている。
飛び上がって布団を剥げば恐ろしい寒さが刺さってきて、一糸も纏っていないことを思い出した。
隣に小瀧はいない。
そのままそこら辺に脱ぎ散らかした制服を着て、小瀧の存在を確認しに向かう。
扉を開けて正面に見えるソファーから、足がはみ出ていた。
何となく安心した。
｢小瀧｣
『……おぉ、起きたん』
｢大遅刻じゃん。いつ起きたの｣
眠そうな気配はない。
まるでだいぶ前からそこにいたかのように。
でも…
『2時間前ぐらい』
『…流星から、返事来んくてな』
昨日とは表情が全く違っていた。
大きくて強い顔をしてあたしの上にいたのに、今は。
眉を下げ黒目をまん丸にして携帯を握りしめている。
…悪い予感はもしかしたら当たってしまっているのかもしれない。
ボクシングによって磨かれた身体的な技術と、精神面での強化。
危険を察知できるという意味ではいいことなのに、それは果たしてどんな時でもよいものか。
｢…寝てるとか、ないのかな｣
『分からん』
｢行ってみようよ｣
『学校行かんでいいん』
不良から出てくるとは思わないセリフ。
ライオンだった彼が子猫のように不安げな表情をしていれば、事態が深刻なことは誰にでもわかる。
加えてあたしの予感があるし。
｢いい。あたしが原因だろうから｣
立ち直ってきた藤井の心をあたしは壊してしまった。
小瀧の心まで、壊すわけに行かない。
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カジャ(プロフ) - ももせ/さん» 初めまして、とても嬉しい言葉ばかりで感激です。重めの話ばかりで恐縮ですが、そう言って頂けると書いてきて良かったなと思います。こんな話でよければどうぞお楽しみください (2021年12月18日 22時) (
レス) id: c91b141c55 (このIDを非表示/違反報告)
ももせ/(プロフ) - はじめまして。いつも楽しく作品を拝見させていただいております。過去作品もどれもとても好きなのですが今作品はまた少し違った雰囲気でとても面白く読んでおります。毎日少しずつでも更新されるのが本当に楽しみです。どうかご無理のない範囲で、引き続き応援してます (2021年12月17日 2時) (レス) @page12 id: 13d7ddc5f9 (このIDを非表示/違反報告)
カジャ(プロフ) - りりぱんださん» 前作に続きコメントありがとうございます。直接言葉を頂けるのが何よりの励みです、お楽しみいただければ幸いです (2021年12月16日 17時) (レス) id: c91b141c55 (このIDを非表示/違反報告)
りりぱんだ(プロフ) - 更新いつも楽しみにしてます！無理せず作者様のペースで更新してください！楽しみに読み続けます◎ (2021年12月10日 0時) (レス) @page5 id: e017cd0bab (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：カジャ
| 作成日時：2021年12月8日 17時
