code blue -I will love you always-3

137 ページ43

藍沢side





Aを車の向こうにやった瞬間
体に衝撃が走った。





不思議と痛いと言う感じはなくて
レモンの、香りに包まれたのがわかった。






_________耕作






Aか？
そこにいるのか？





あの子が危ないのを教えてくれたのは
お前だったんだろ？






_________助けてくれたんだね






助かったのか？
あの子は助かった？
無我夢中で放り投げたから
どこか怪我をしたんじゃないか？






意識を必死に繋ぎ止めると
そこには涙を浮かべる藤川がいて




「A、は、、、無事か？？」

「あぁ、、、！あぁ！！無事だ！！
今もそこで泣いてるよ、」

「、よかっ、、た、、、」

「ありがとうっ、、、ありがとうな、、！」







藤川の声を遠くの方で聴きながら目を閉じると
目を閉じたはずなのにAがいて






「A…」






_________ごめんなさい







『何でそんなに悲しそうな顔をしてるんだ？
何で謝る？
俺は、お前に会えて満足してるんだ』







_________耕作には、生きてほしい







『もう、いいんだ。
Aがいなくなってから俺はずっと
生きる意味を探してた』






_________あなたは沢山の人の命を






『違う






違うんだ』








_________耕作…






いつのまにか俺は立ち上がっていて
今まで触れられないと思ったAとの距離が
一気に縮まった





手を伸ばすと触れられる距離に




そっと手を伸ばした






_________っ、こっちに来ちゃ、ダメ、、、







『泣くな』






_________耕作っ、、、






『これからはずっとそばにいてやるから』







優しく、この手でその頬に触れた。






『俺が今日まで生きてきたのは





あの子の命を救うためだったんだ』






『だから、Aのところに連れてってくれ』









.

138→←136

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す