【合作】盗賊団と私の監獄物語り【WT】【日常組】 (ページ12)

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9話【雨空】ページ12

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躊躇いなくトイレに入っていく人たちを私は眺めていた。

いや…だってさ？普通やらないじゃん。
少なくとも…私にはその勇気はない。

何故か溜息を吐きそうになりながら私は、食堂の椅子に座って大人しく食事をしていた。

私の他には……ぶるーくがいる。
ぶるーくはゆっくりとステーキを食べたくて残っているらしい。

まぁ…1人だと寂しいから有難いんだけどね。

暫く食べていると扉の外から看守が来たような足音が聞こえた。

やばい…。食堂には私たちしかいない。

私は必死に頭を回転させた。
あ、これならいけるかも…
そう思ってぶるーくに｢みんなを呼びに行って。みんなでトイレに行って恋バナしてるらしいって言っとくから｣と耳打ちをした。

謎の理由ではあるけど、これがしか思いつかなかった。

ぶるーくは私の発言に少し笑いそうになりながら、頷いてトイレに向かった。
トイレに入ると同時に食堂の扉が開いた。

kn｢そろそろ時間だよ…って5番しかいないの？｣

『あ！きんとき看守！なんかみんなならトイレに行って恋バナしてますよ』

kn｢なにそれ…トイレで恋バナとか学生しかやらないと思ってた…。いや、学生でもしなそう｣

きんとき看守……私もそれ思いました。

kn｢じゃあ5番も俺と恋バナする？｣

『えっ…？』

思わず間抜けな声が出た。
それを聞いたきんとき看守はくすっと優しく笑ってく｢嘘だよ｣と言ってきた。

なんなんだ。この人…。全然読めない。

kn｢ほら、そんな顔しないで｣

『いやいや…困惑してこんな感じになりますよ』

kn｢ふふ、そうだね｣

｢ねぇ……5番、君は脱獄とか考えてる？｣

急にそんな質問をしてくる物だから私はびくりと肩を震わしてしまった。

『そんな訳ないじゃないですかっ！』

kn｢そっか……もし脱獄したらまた捕まえるから関係ないけど一応聞いただけだから気にしなくていいよ｣

『ぇぅ…？分かりました』

気にしないでって無理があると思います。

それにいい感じの笑顔でそんなこと言わないでください。女の子が湧きますよ。

きゃぁぁあ！！きんとき看守！！今日も素敵ですぅう！！って…。

そんなことをしたら怒られそうだからやらないけれど。
あとそんなに叫べる程喉は強くないから。

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キリが悪いので次行きます。(毎回長い)