懐中時計のカウントダウン【WT】 (ページ6)

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4話ページ6

全校朝会が終わり教室に帰ってきた。

今から学級委員を決めるらしい。

｢学級委員やりたい人いるかー｣

誰も手を挙げなかった。

私は今年も図書委員にする予定だから学級委員はごめんだ。

｢もし今手上げたら俺が担当する教科の成績少しだけあげるぞ｣

そう先生が言うと2人手を挙げた。

そんなに成績が大きいのか。

先生が担当する教科が苦手なのか。
あるいは成績上位をキープしたいのか。

どちらにしろ私がやらなくて済むならなんでもいい。

｢よし学級委員あとは頼んだ｣

物凄く投げやりだ。

先生は学級委員になった子達に1枚の紙を渡して｢頼んだ｣とだけ言った。

多分あの紙には色んな決めることが書いてあると思う。

委員会とか掃除当番とか。

学級委員は慣れた手つきで黒板に文字を書いたりメモを取ったりしていた。

元々あの2人は昨年学級委員をやっていたと思うから慣れているんだ。

多分…今と同じような感じで成績に釣られたんだと思う。

手際よくやってくれたおかげで1時間も経たずに終わった。

私は今年も図書委員になることが出来て満足だ。

図書委員は楽だし、待ってる時間に本を読めるから結構好きで中学生の頃からずっとやっている。

｢お、終わるの早いな。じゃあ周りと話したり好きなことやってていいぞ。まだ時間あって帰らせらんないし｣

先生はそう言ってくれて私はぼーっと窓を眺めることにした。

kn｢Aちゃん。話そうよ｣

きんときさんに名前を呼ばれて肩がビクッと動いてしまった。

私はきんときさんの方を向いて｢私でよければ｣と返事をした。

するとぶるーくさんは｢え、僕も話したい｣と言ってきたので3人で話すことにした。

それからは色んな話をした。
部活とか好きなこととか。
あときんときさんとぶるーくさんの友達についても聞いた。

騒がしいけど面白いと2人揃って言っていた。

本当に仲良いんだと感じられて自然と頬が緩んだ。