月光 第３楽章 �� ページ14
♪
その生徒は
グランドピアノの重い鍵盤蓋を、ためらいなく
思いっきり、わたしの右手の上に落してきた。
* * * * * *
救急車で運ばれている自分を
ぼんやりと俯瞰で見ている自分がいたのを覚えている。
不思議に痛みはあまり感じなくて
ただ 「ああ、すべてが終わったんだな。」って
いろんなことの全てが終わった、って他人事のように感じた。
指を折られて
将来を絶たれた自分は
もう既に死んでしまって 幽霊になったような気がした。
先生や周りの人は
怪我が治ったらもう一度音大を受験しなさい、って言ってくれたけど
もう二度と元の通りには弾けないことは分かっていたし
あの世界に戻る気持ちには どうしてもなれなかった。
それからは 幽霊として生きる日々。
少しでもピアノの代わりになる何かを探して
文学の世界に逃避するように没頭して
文学部国文科に進学して、教員免許を取って。
そうして今 わたしはここにいるの。
♪
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Rinna(プロフ) - めいさん» コメントどうもありがとうございます！リクエスト頂きとっても嬉しいです！^-^ キスのシチュエーションいいですね…そんな素敵なシーンが書けるように頑張ります！これからもよろしくお願いします^-^ (2020年6月14日 17時) (
レス) id: 18cd872e84 (このIDを非表示/違反報告)
めい - リクエストなんですが、”目黒くんと主人公ちゃんがキスをする”っていうシチュエーションを書いてほしいなぁと思いました！ 更新頑張ってください!! (2020年6月14日 11時) (レス) id: 730e0168eb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：りんな | 作成日時：2020年6月4日 16時
