月光と指先 �� ページ46
♪
冷たい夜風が、屋上を吹きぬけていく。
風が冷たくて、思わず首をすくめたそのとき
目黒くんが自分の着てたコートを脱いで、わたしに着せ掛けてくれた。
蓮「これ着てて。」
「え、目黒くんが寒いから。わたしは大丈夫だよ、、、」
目黒くんは何も答えず、さらにマフラーまで外して
わたしの襟元にぐるぐる巻いてくれる。
とても、あたたかい。
「ありがとう」って笑ったら
優しい顔でこっちを見てくれた。
よかった。ようやくわたしの知ってる彼に会えた気がした。
、、もう目黒くんには二度と会えないと思っていた。
あの日、嫌われてしまったから。
そうだ、今言わないと
もう二度と伝えられなくなるかも知れない。
わたしは呼吸を整えて、話す覚悟をした。
「目黒くん。これは夢かもしれないけど、
今言えなかったら、一生伝えられないかもしれないから言うね。」
目黒くんはじっと黙って、次の言葉を待ってくれていた。
「わたしね。この前、目黒くんが言ったこと、、、
平気じゃなかったよ。
…ぜんぜん平気じゃなかったし、どうだっていいなんて一度も思ったことなかった」
蓮「……」
「目黒くんがあの音楽室に来てくれるようになってからは、
知らないうちに、目黒くんのために弾いてたの。
いつも、来てくれるのが嬉しかった。
もう二度と昔みたいには、うまく弾けないのに、
いつもピアノを聴いてくれて、本当に 嬉しかったんだ。
なのに… わたし、自分が言った言葉で目黒くんをとても傷つけてしまった…
ごめんなさい…」
♪
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Rinna(プロフ) - めいさん» コメントどうもありがとうございます！リクエスト頂きとっても嬉しいです！^-^ キスのシチュエーションいいですね…そんな素敵なシーンが書けるように頑張ります！これからもよろしくお願いします^-^ (2020年6月14日 17時) (
レス) id: 18cd872e84 (このIDを非表示/違反報告)
めい - リクエストなんですが、”目黒くんと主人公ちゃんがキスをする”っていうシチュエーションを書いてほしいなぁと思いました！ 更新頑張ってください!! (2020年6月14日 11時) (レス) id: 730e0168eb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：りんな | 作成日時：2020年6月4日 16時
