第弐拾壱話 頭の固い ページ23
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「すみませんが、あそこの籠と藁、竹を少々いただけますか?」
狭霧山に行く道中、禰豆子が唸り始めた。
顔をしかめて、俺と兄ちゃんを日陰の方に引っ張っていこうとしたのだ。
兄ちゃんは進んでついていこうとしていたが、一刻も早く山に行きたい俺は行こうとはしなかった。
何があったんだろうと思っていると、頭の中に仏頂面の冨岡さんが現れて、
「妹と兄を太陽の下に連れ出すなよ」
と言って退場していった。
ああそうか、と納得がいった。
2人は、太陽が嫌い……なのかはわからないけど、とにかく嫌なんだろう。
だから、2人には洞窟で待ってもらって、近くにあった民家の家主に声をかけた。
出来るだけ昼間も移動したいから、陽の当たらない籠を作って、2人を中に入れようと考えた。
幸い、その民家には使っていなさそうな籠が2つあった。
「そりゃ構わねぇけど…籠は穴が開いてるぞ」
「はい、お金を払います」
穴が開いているのは確認したので、竹と藁で穴を埋めようと思っている。
「いやいらんよ。穴の開いた籠だぞ」
「いえ払います」
「いやいらん。竹も藁もやるよ」
「でも払います!!」
「いやいらんて!!頭の固い子供だな!」
いらんいらんと言う男性。
でも、こちらばかりに得があってはいけない。
懐から、炭を売って貰ったお金を取り出す。
「納めてください小銭ですが!!!」
と言って、男性の手に叩きつけた。
そして、籠と藁と竹を持つ。
「ありがとうございました!!!」
後ろから「いってー!」と言う声が聞こえたが、まあ気のせいだろう。
走って洞窟に向かう。
「禰豆子、兄ちゃん」
洞窟に戻って来て、中に呼びかける。
「…あれっ?禰豆子!?」
洞窟の中には、兄ちゃんしかいなかった。
一気に不安が募る。
いくら鬼になったからといって、兄ちゃんが禰豆子の行動を見過ごすはずがない。
「いない…………
いた!!」
どうしようと考えていると、兄ちゃんが膝を抱えて座っているところの隣の地面から、禰豆子の頭が出てきた。まだ不満そうに顔をしかめている。
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しろりん(プロフ) - 鬼滅の刃の原作沿いの中で一番この作品がお気に入りです...。兄主さん...素敵なお兄さんですね...。更新頑張ってくださいね!...早く善逸や伊之助にも会ってほしいな...。 (2022年5月7日 10時) (レス) id: 5f15beaff6 (このIDを非表示/違反報告)
猫を愛している者 - 続きは書かないんですか? (2020年8月15日 22時) (レス) id: f0ad13efd7 (このIDを非表示/違反報告)
南無南無(プロフ) - そうだったんですね!良かったです…!! (2020年2月22日 22時) (レス) id: e2dd911ff4 (このIDを非表示/違反報告)
仍(プロフ) - ヤトさん» ありがとうございます!返信遅れてしまって申し訳ありません… (2020年2月16日 14時) (レス) id: dec789af05 (このIDを非表示/違反報告)
仍(プロフ) - 南無南無さん» 終わってないんです!すみません!!漫画が手元に無いとお話が書けなくて、なかなか更新出来ずにいます…本当に申し訳ないです…更新お待ち下さい!! (2020年2月16日 14時) (レス) id: dec789af05 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:仍 | 作成日時:2019年9月16日 14時