【WILLETALE】 (ページ24)

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第24話ページ24

「ほんとだよ、チクショー！」

「まあ、とりあえず。」

手首に着けていたスカーフを外し

そのまま握って、片方の端を彼の方に向ける。

「？なんだよ？」

「握手。これからお世話になるんだし。
でも君、触られるの嫌でしょ？
だからスカーフ越しに。」

彼は驚いた顔をしたあと

ふん、とそっぽ向きながら端を掴んだ。

直ぐに離してしまったが。

ツンデレですか？可愛いですね()

あまりの可愛さに

オタク用語を出さないよう必死だった。

「で、契約してくれんのかよ？」

「サンズが死ぬなんて事、早々ないよ。」

「んなことわかってる。けど、いつか壊すんだ。
その時に貰えばいいだろうが。」

それ私の死、そのものなんですけど。

あの世界のサンズをオリジナルとしては見てない。

私がいたイレギュラーな世界だから？

それにしても彼は本当に、私や他のサンズなんて

どーでもいいのね。そもそもこの契約、

彼のいい所づくしで、私にはなんの利益もない。

「は？そんなことないだろ。
ここで自由にしていい権利がある。」

「それ当たり前だから。私がここにいないと
ソウル回収出来ないんでしょ？」

ぐっと彼は口ごもる。気付かないとでも思ったか。

確かにちょっとぼんやりしてるけど

こういうずるいことには気付くのです。

「何が望みだよ。」

「あの世界に手を出さないこと。」

彼は目を見開いてこちらを凝視する。

どうやら彼の中では

思ってもいない答えだったらしい。

「元々私はイレギュラーだからね。居なくなって
当然。でもあの結末だけは変えさせない。」

だからフリスクと約束したんだ。

悪いことが起きない限り【RESET】しないと。

まあ、もしもの時は仕方ないけど。

私の世界はAU寄りだから

最初は何も起こらなくても

いつか壊される日が来るのだ。そんなの嫌だ。

せっかくキャラもアズリエルもいる世界なのに。

みんなで本当のハッピーエンドを迎えたのに。

壊されるなんて、いやだ。

「……わかった。俺は手を出さねぇよ。
けど他の奴らは知らんぞ」

「うん、そこまで頼めないよ。
ここで信じて祈ることしか出来ない。」

もし、そうなったとしても

それを運命と受け入れるしかない。

そもそも、フリスクたちが諦める姿なんて

想像つかないけどね。

もしその最悪な事態が起きて、あの世界が終わっても

あとはエラーが私のソウルを手に入れるだけのこと。

ただそれだけの事だ。