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第8話 ページ8

「ううん……
なんだか、初めて……」


ヒーローに慣れたような気がしたんだ


ああ、そうだ、まだやり残したことがある


私はメニューを開いてみる


よかった、今度はちゃんと開けた


息を飲み込んで最後の力を使う


「サンズ……リセットして、いいかな?
次は、きっと、フリスクが、みんなが
この物語を、作り上げていくはずだから」


この世界はイレギュラーが紛れ込んだ


なら、もうここはゲームの中じゃない


本当の、君たちの世界になったんだ


だから、きっと変わるよ


いいものになるって信じてる


「……ああ、わかった」


私は最期に彼に笑いかけた


私の大好きな結末(これはわたしのワガママ)


好きな相手に笑顔を向けられることが


こんなにも嬉しいことだなんて知らなかった


さよなら、私の人生、私の世界


退屈で仕方がない日常だったし


何も残すことが出来なかったけれど


最期は刺激的で誇らしい終わりだったよ


例え、この時のサンズしか


私のことを覚えていなくても


ーーーーーーー………………………


もう少し、話をしてみたかったんだがな


オレのことが好きだから?


死ぬ間際に嘘をつくとは思えないが


それじゃあ、納得できないんだ


けれど、もう二度と聞くことは出来ない


最期に見せたあの笑顔は


あのガキを操っていた黒幕にしては眩しすぎた


白い光が闇を包みこもうとしている


もうあまり時間が無い


だから、簡潔に行こうじゃないか


「……A、だったか。ありがとな。
助けてくれて。お前が望んだ結末が、
どんなものかは知らないが
次の世界はしっかり見守らせてもらうよ」


らしくない考えだ


諦めているのに見守るだって?


呆れて言葉も出ないな


「変わると、いいな」


頭をポリポリとかいて、


彼女の冷えた体にパーカーをかけてやった


弔いの意味も込めて…………


ーーーその体は私のモノだーーー


不気味な声が聞こえ、振り返った時には既に


オレは白い光に取り込まれていた。





目を開けるとそこはオイラの部屋だった


さっきのは夢だったのだろうか?


オイラはドアを少しだけ開けて1階の様子を見る


そこにはオイラの靴下を不満げに見つめる


パピルスが立っていた


ーーー戻ってきたのか


顔を上げたパピルスと目が合った


「兄ちゃん!はやく靴下片付けて!」


「あーあとでやるよ」


「そうやってまた後回しにして!」


「それより今日は見回りだろ?」

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あゆさ(プロフ) - アルドールさん» わあ!とても嬉しいです!結構な量があるので一気読みしてくださって本当に嬉しいです!よかったら完結まで見届けてください!! (2021年4月5日 21時) (レス) id: 0c9cd9af7d (このIDを非表示/違反報告)
アルドール(プロフ) - 初めまして!Undertale経由でこの作品を見ました!とても凝っていて、一気に読んでしまうぐらい凄く楽しく読ませてもらいました!!これからも更新頑張ってください!!(*´ `*) (2021年4月5日 20時) (レス) id: f19fae88e7 (このIDを非表示/違反報告)
まな★★(プロフ) - ゆうさん» コメントありがとうございます!毎回楽しみにして頂いてるようで嬉しいです! (2020年10月19日 23時) (レス) id: 7dea6cedb8 (このIDを非表示/違反報告)
ゆう(プロフ) - 今日も面白かったです!(^_^)/フリキャが一緒にいるのがめっちゃ好き…キャラはちょっと違うけど、この設定もほんとに好きです!(*^^) (2020年10月19日 22時) (レス) id: 74d9f2f81e (このIDを非表示/違反報告)
まな★★(プロフ) - ゆうさん» マイブームになってしまいまして(´>∀<`)ゝ))エヘヘ他の作品がかけてない状態ですね()書き溜めてるので毎日更新出来てます (2020年10月13日 22時) (レス) id: 7dea6cedb8 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:あゆさ | 作成日時:2020年9月18日 21時

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