第百二十八話 ページ28
刀を握る手に力が入る
ーーー許せない
悪と知っておきながらそれを益々見逃していたと？
そんなの、酷すぎる
『葉月静香……貴方は魔術師でも
マスターでもない、ただの外道です』
「黙りなさい！」
彼女は炎を生み出した
ーーー魔術！？
複数火の玉をこちらに向けて矢のように放つ
ナギくんは舌打ちをした後
宝石を使ってそれを防ぐ
「あいつ……この屋敷ごと燃やす気か？」
『多分、混乱状態なんだと思う』
「…………精神が安定しないほど
めんどくさいやつはいないな」
葉月静香は何かぶつぶつと呟いている
"私は悪くない"そう聞こえた
ランサーも確かに悪い
けど、それを止めようともしなかった
彼女も悪い
「っ！ランサー！あの子たちを殺しなさい！！
あの子たちは！私を否定するのよ！」
その言葉を聞いたランサーの目は
どこか憂いを持っているように感じた
ハイドは今のところ問題なさそうだけど
傷のことを気にしないで戦っているから
どのくらい持つかわからない
「ランサー！何を手間取ってるの！はやく！」
けれどランサーはハイドの相手で手一杯だ
ハイドもこちらにランサーを行かせないように
必死に戦ってくれている
何をしでかすかわからない
今のうちに彼女を気絶させよう
私は彼女に一歩ずつ近づいていく
「っ！令呪を持って命ずる！
アサシンのマスターを殺しなさい！！」
痺れを切らした彼女は令呪を用いた
すると、ランサーはハイドの前から消え
私の目の前まで距離を詰めていた
咄嗟に強化の魔術を使って
刀で彼女の槍を受け止めた
ーーー……っ……これなら、ギリギリっ！
私はランサーの槍の軌道を流す
こちらから攻めることはせず
彼女の槍をあらゆる方向に流していく
私にはサーヴァント程の力なんてない
トドメを刺すことも
傷つけることも出来ない
ああ、そんな理論のような理由ではなく
出来る、出来ないに関わらず
私は友達を殺すことなんてしたくない
けれど、やらなければならないのだ
もうこれ以上……繰り返してはいけない！
ーー槍と剣が何度も交わる
その度に私は見ることになるのだ
彼女が苦悶の表情でこちらを睨んでいるのを
「くっ！」
『ごめん、ランサー』
力を振り絞って、最後の瞬間だけ
彼女の槍を弾き返すと同時に
ハイドは後ろからランサーの
心臓をナイフで貫いた
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ゆき - いや当然ですよ！…スィ−ン一！ (2019年5月10日 19時) (
レス) id: cbcf733df5 (このIDを非表示/違反報告)
まな★★(プロフ) - ゆきさん» そういって頂き、感激です！ (2019年5月8日 6時) (レス) id: 7988c73045 (このIDを非表示/違反報告)
ゆき - スマナイ、カミサクヒンダ、スマナイ！ (2019年5月7日 17時) (レス) id: cbcf733df5 (このIDを非表示/違反報告)
まな★★(プロフ) - ゆきさん» うーなんとも言えないです……ネタバレになっちゃうので、すまないw (2019年5月4日 18時) (レス) id: f47f4a70d0 (このIDを非表示/違反報告)
ゆき - エ、エリちゃんが… (2019年5月4日 8時) (レス) id: cbcf733df5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：まな★★ | 作成日時：2019年4月8日 12時
