第百十二話 ページ12
そういって優しく頭を撫でてくれた
力の強さじゃなくて
心の強さを教えて貰った
母さんは病で死んだ
死を前にしたときもよく笑っていた
ーーーー貴方が母親でよかった
兄さんは、母さんは弱すぎたと嘆いていた
僕はそうは思わない
いつだってそうだ
僕と兄さんの考え方は真逆
「そうでござるか？
似たもの通しじゃないっすかー」
ライダーにその話をした時
そいつは呆気なくそういったのだ
僕はいつだって真逆だって思ってた
それを同じ、だって？
「考え方が違うだけで、結論は一緒
聖杯戦争を止めたいのでは？」
いやまあ、それはそうだけど
親父と母さんじゃ全く話は違う
「同じっすよ。理由は違えど
守りたいものがあるのはいいことですぞ」
ーーーまあ言われてみれば確かに
僕は理由ばかりに目をつけていたわけか
兄さんも僕も結論は同じ
"家族を守りたかった"
「いやぁ〜自分だけが助かりたいとか言っといて、
本当は家族を守りたいとか泣けるじゃねぇか」
…………なんだこいつ
それがライダーの最初の印象
ふざけてるのか、真面目なのか
どっちだ！って話だ
あいつは昔の人のくせに
現代のアニメや漫画に詳しかった
なんだこいつ
二度目も同じことを思った
僕も"今どき魔術師なんて古い！"
なんて魔術師としてあるまじき考えを持っていて
機械などをいじっていくうちに
ネットに漂うようになった
まあ、簡単に言えばオタクだ
そんな僕をあいつは"同士！"と喜んだ
聖杯戦争中なのになんだこいつ
……とはさすがに思えなかった
僕も癒しとして望んでしまうし
だけどやっぱり三次元は無理だった
どんなに可愛いだろうと、綺麗だろうと
二次元だからこそ綺麗なのだ
中身が汚くては意味が無い
「それ、あんま言わない方がいいですぞ」
本当のことだろう
人間は誰しも意地汚いのだ
男も、女も……平等に
その事を話したらライダーは
よく僕に三次元の魅力を
プレゼンで伝えようとする
それがおかしくてたまらなかった
聖杯戦争を止めるのが目的なのに
サーヴァントと仲良くなるなんて
そんなことあっていいのだろうか？
「なんだ〜結局ナギ氏
兄のこと慕ってるんじゃないすか」
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 15人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ゆき - いや当然ですよ！…スィ−ン一！ (2019年5月10日 19時) (
レス) id: cbcf733df5 (このIDを非表示/違反報告)
まな★★(プロフ) - ゆきさん» そういって頂き、感激です！ (2019年5月8日 6時) (レス) id: 7988c73045 (このIDを非表示/違反報告)
ゆき - スマナイ、カミサクヒンダ、スマナイ！ (2019年5月7日 17時) (レス) id: cbcf733df5 (このIDを非表示/違反報告)
まな★★(プロフ) - ゆきさん» うーなんとも言えないです……ネタバレになっちゃうので、すまないw (2019年5月4日 18時) (レス) id: f47f4a70d0 (このIDを非表示/違反報告)
ゆき - エ、エリちゃんが… (2019年5月4日 8時) (レス) id: cbcf733df5 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：まな★★ | 作成日時：2019年4月8日 12時
