第百三十八話 ページ38
葉月静香 ストーリー
私はなんの取り柄もない魔術師だ
周りから指さして言われる
弱者 偽物 恥晒し 劣等魔術師
わかっている
それは自分が一番よくわかっている
だからこそ私は魔術師になんかならない
両親から何と言われようとも
幼馴染みの間桐和也は
そんな私に対して何も言わなかった
批難も、同情も、励ましも
それが私にとって心地良かった
ーーー私は彼が好きだ
口にはしないものの
雰囲気でわかってしまうほどに
だが、想いは伝えまい
こんな名門でもない、劣等者の私が
優秀な彼に近付いていいわけがない
そんなある日、黒い封筒がポストに入っていた
それが最悪な日々の始まりだった
私はマスターに選ばれた
勿論、拒絶するに決まっている
令呪の権限を誰かに譲りたかった
けれど周りにそんな人はいない
一般人を巻き込む訳にもいかず私は和也を頼った
しかし、彼自身も聖杯戦争の参加者だったのだ
彼と殺し合いをしろと？
嫌だ、そんなの嫌だ
唯一隣にいることを
何も言わずに許してくれている相手なのに
「…………俺に協力しろ、静香」
彼は私に手を差し伸べる
ーーーああ、こんな私を求めてくれるなんて
嫌なんて一ミリも思わなかった
戦うのも、殺されるのは怖いけれど
彼が一緒なら大丈夫
聖杯戦争の不安は少しだけ消えた
しかし、他にも問題は山積みだ
私の召喚したランサー
あの子は問題だらけだ
頭痛持ちで癇癪持ち
一つの発言であの子は壊れる
あの子は壊してしまう
彼女の真名を聞いた時は恐ろしくて堪らなかった
「……貴方も
彼女の瞳は暗くて闇のようだった
なるべく彼女とは衝突しないよう
何も言わないようにした
【女性が殺されたらしい】
何も聞かないようにした
【また死体が見つかったらしい】
何も見ないようにした
【全身に串が刺さったような痕がーーー】
やめて、やめてやめてやめてやめて！
私じゃないの！私がやったんじゃない！
「ランサーの行動は目に余るな」
「ご、ごめんなさい……」
「いや、責めてるわけじゃない
反英霊相手じゃ仕方ないだろう
支障はない。そのままにしておけ」
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ゆき - いや当然ですよ！…スィ−ン一！ (2019年5月10日 19時) (
レス) id: cbcf733df5 (このIDを非表示/違反報告)
まな★★(プロフ) - ゆきさん» そういって頂き、感激です！ (2019年5月8日 6時) (レス) id: 7988c73045 (このIDを非表示/違反報告)
ゆき - スマナイ、カミサクヒンダ、スマナイ！ (2019年5月7日 17時) (レス) id: cbcf733df5 (このIDを非表示/違反報告)
まな★★(プロフ) - ゆきさん» うーなんとも言えないです……ネタバレになっちゃうので、すまないw (2019年5月4日 18時) (レス) id: f47f4a70d0 (このIDを非表示/違反報告)
ゆき - エ、エリちゃんが… (2019年5月4日 8時) (レス) id: cbcf733df5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：まな★★ | 作成日時：2019年4月8日 12時
