第百三十二話 ページ32
聖杯が顕れる……
しかしこの地では禁じられているため
マスターが選ばれたとしても
召喚を行ってはならない
根源を求めてはならない
…………本来、聖杯戦争が
行われるはずなどなかった
この教会が勝手に行動を起こしたということ
シン……彼がやったのか？
ある程度調べてみなで情報を整理する
私は先程見つけた時計塔からの手紙
ナギくんは報告書のまとめに
この聖杯戦争について何も書かれていないこと
本来ならば必ず報告しなければならない
独断でやったとしか思えない
ジキルはある日記を見つけたらしい
ナギくんはそれを受け取り
近くの机の上で私たちが見えるように開く
「四年前の日記？」
ハッとしたようにナギくんはその日記に食いつく
最後のページをめくる
ーー遠坂師匠は死んだ
俺が殺されるよう仕向けた
理由は簡単だ。人を殺すのがたまらなく面白い
聖杯戦争で見せられた圧倒的な力の前に
落としただけで割れてしまう
皿のように人間は呆気なく死ぬ
彼が聖杯を手にすれば終わってしまう
此度の聖杯戦争では一般人が死にすぎた
ならば、次の聖杯戦争ではマスターと
サーヴァントの死に様を見たい
遠坂師匠は根源に至るとか話してたが
そんなものより面白いものがここには
あるのに、理解されなくて残念だった
怒りに震えるナギくん
私はかける言葉が見つからず
その様子を見守ることしか出来なかった
ジキルの表情はさらに固くなっている
無理もない、彼にとって
それは許せない行為だからである
「困ります。橘A様、遠坂ナギ様」
声がした方を振り返ると
扉のそばにホムンクルスの少女がいた
彼女は割れた窓ガラスに近付き破片を拾い集める
突然の事で私達は固まってしまって動けない
ーーー逃げなければ
そう思っているのに足が動かない
「ああ……そうでした。貴方々を案内するように
命令を受け賜っていたのでした」
彼女はこちらに向き直ると
"ついてきてください"と告げる
私達は顔を見合わせた
みなの顔には躊躇いが見られる
何かの罠かもしれない
「……行ってみよう」
ナギくんはそう言ってホムンクルスに近づく
特に何かをされるわけでもなく佇んでいる
私たちを待っているようだった
ジキルと頷き合い
彼女について行くことにした
しばらく進むと辿り着いたのは
映像が流れた場所だった
ここから聖杯戦争が始まったのだ
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ゆき - いや当然ですよ！…スィ−ン一！ (2019年5月10日 19時) (
レス) id: cbcf733df5 (このIDを非表示/違反報告)
まな★★(プロフ) - ゆきさん» そういって頂き、感激です！ (2019年5月8日 6時) (レス) id: 7988c73045 (このIDを非表示/違反報告)
ゆき - スマナイ、カミサクヒンダ、スマナイ！ (2019年5月7日 17時) (レス) id: cbcf733df5 (このIDを非表示/違反報告)
まな★★(プロフ) - ゆきさん» うーなんとも言えないです……ネタバレになっちゃうので、すまないw (2019年5月4日 18時) (レス) id: f47f4a70d0 (このIDを非表示/違反報告)
ゆき - エ、エリちゃんが… (2019年5月4日 8時) (レス) id: cbcf733df5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：まな★★ | 作成日時：2019年4月8日 12時
