第八十四話 ページ34
これ以上はハイドに
申し訳ないしやめておこう
舐めるのをやめると
「もういいのか？」
『うん、ハイドのおかげで楽になったよ
ありがとう』
「ーーこ、こんな時に
呼ぶんじゃねぇよ！！」
『え？あ、ごめん？』
心の中ではいつも
ジキルとか、ハイドとか呼ぶからつい
ちょっと本音が漏れちゃった的な
それともやっぱり弱ってたから？
「チッ……俺様はもう寝る！」
『サーヴァントはいつも寝ないって言うのに』
「うるせぇ、バーカ！バーカ！」
ーー呆気に取られている間に
ハイドは自分の部屋に行った
なんだろう、ちょっとだけ子供っぽくて
可愛らしいなんて思ってしまった
お腹の辺りに血がついてなければ
余計そう見えていただろう
『……ありがとう、バーサーカー』
＊
久しぶりだなこの夢を見るのは
でも声が聞こえない、どうしてだろう？
いつもなら自分への憎しみで一杯なのに
「それは私が今抑えてるから」
目の前に小さな光が現れ
それは段々人の形になっていく
白い民族衣装に、チェーンの飾り
ラピス・ラズリの瞳をこちらに向ける
「今日は災難だったですね」
珍しい、彼女が私に話しかけてくるなんて
今までの記憶だとそんな出来事はなかった
「今回は特別というか、特例というか……」
"それより"と話題が変わる
どうやら魔力不足のことについてみたいだ
「
貴方の好きにしなさい」
『え？そんなこと出来るんですか？』
「もうこれは私の魂と融合してしまっている
多少の願いは叶えてくれます。根本的な願いは
覆りませんがね」
彼女は悲しそうに、申し訳なさそうに笑う
ーーー他人から見たら私の笑顔はやっぱり変だ
きっと誰もが思ってる
でもそれを壊してはいけないような気がするから
きっと誰もその事に触れないのだと思う
私はちゃんと笑えているだろうか？
無理をしていないだろうか
『……気にしていません
それに私も彼に会ってみたいし』
それが私の本音だった
自分でも会ったことのない
人物に会いたいなんて変な気持ちだけど
私は、彼女は彼のことが好きだから
「そう、ありがとう。橘A……
どうかこの聖杯戦争に勝ってください」
『はい』
夢から覚める
………………
……………………
「必ず終わらせてください。あいつに
気付かれる前に……利用される前に……」
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まな★★(プロフ) - ゆきさん» コメントありがとうございます！そのように思って頂けて嬉しいです！ (2019年4月4日 12時) (
レス) id: 5821fa07da (このIDを非表示/違反報告)
ゆき - 橋さんの心の在り方に感動しました。私もこのように在りたいです。 (2019年4月4日 10時) (レス) id: cbcf733df5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：まな★★ | 作成日時：2019年2月21日 10時
