END【悪魔な君と】 ページ6
ーーと思っていたその時
玄関が開く音が聞こえ
同時に"ただいま"の声が響く
私は急いで彼の元へと向かった
「おかえり、カルマ」
彼の鞄を持ち一緒に居間へと向かう
今日のことを聞かれた
楽しかったといえば、楽しかった
が、ものすごく罪悪感に蝕まられてる
業「へー、なんで？」
椅子に座るカルマ
面白そうだとでも思ったのか
ニヤニヤしながら聞き返してきた
人の気持ちをなんだと思ってるんだこの悪魔
カエデから聞いたことを偽りなく話す
カルマって嫉妬とかしなさそうだし
別にいいかなって
業「あー、その話ね？というか
まだ気付いてなかったんだ？」
カルマの言葉に心を抉られる
簡単に言えばトドメを刺された感じ
というか本当に知ってたのか！
業「気付かない方が稀だと思うけど？
俺よりあからさまだったでしょ、杉野は」
えー……なんだよそれ
というか全部私が悪いみたいな感じになってる
業「８割、Aが悪いでしょ」
「お前は私の味方じゃないのか」
そこは嘘でも"気にしなくていいよ"
と言うべきだろう
業「そう言われても、俺だって結構
我慢したんだよ？見境なく愛想振りまくし」
は、はあ！？見境なくってなんだ！
私にだって境界線ぐらい
業「俺、浅野、杉野。前原に、糸成に
あーあと別の意味で死神かな」
…………いや、そんなはずない
そんなはずないと言いたいのに
「……ごめんなさい」
何故か謝らないといけない気がした
私自身そんなつもりなかったし
だからこそだろうな
自覚なしなんて
いや自覚があったらあったでキモイけど
「……えっと、カルマも嫉妬してくれたりした？」
ちょっと気になって聞いてみた
"我慢"という意味が知りたい
我ながらあざといな！！
こんな自分に吐き気を覚えるわ！！
業「したけど…………悪い？」
少し照れくさそうにそういった
耳まで真っ赤なんだけど
その表情を見たのは久しぶりな気がする
なかなか照れないからな、カルマは
だけどーーーうん
「そっか、なんか嬉しいな」
カルマは本当に悪魔みたいだけど
時と場合によってはすごく優しいし頼りになる
「これからも、よろしくね」
業「そこは違うでしょ」
え、と戸惑っていると
私に近づいて耳元で囁かれる
業「言ってくれないの？」
「っ〜〜愛してます」
業「うん、俺も」
そう言って私の額にキスをした
やっぱ悪魔！
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作者名：まなさん★★ | 作成日時：2018年12月30日 20時
