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第五十話 ページ50

「ち、ちがっ!
あ、私の隣を歩く以上は!
身なりに気を遣えっていう嫌味で!
別に、元気づけてもらった
お礼とかじゃないから!」


私が、彼女を元気づけた?


それって……アイドルの話のこと?


ーーーそんなことで?


「な、何よ?文句あるの?」


『え、あいや!そんなことはないよ!
この服大切にするね!』


服選びに没頭していたら、もうお昼を過ぎていた


とりあえず近くの喫茶店に入り


昼食をとることにした


メニューを開いて選んでいると


「……子猫、どれがオススメ?」


彼女はどうやら迷っているようだ


だけど私は彼女の好みを知らない


『こういう系が食べたいっていうのはある?』


「特に……あ、なら貴方と
同じものにしてちょうだい」


ーーーなら、私はオムライスを頼もうかな


"すみません"と店員を呼んでオムライス二つを頼む


「はぁーなんか疲れたわね
そんなに歩いてないはずなんだけど」


『服を買うことに集中しすぎたんじゃない?』


思い返してもちょっと笑えてしまう


自分のための服じゃなくて


私のために服を選んでくれたのだ


嬉しくないわけがない


あ、そうだ


私は袋を取り出し彼女に渡す


「なにこれ?」


"開けてみて"と促すと彼女は不思議に思いながら


その袋の中身を取り出す


「これ………」


彼女の手にはクリーム色のマフラーがあった


私が彼女にプレゼントするために買った


「貴方、いつの間に……」


『エリカ、首元ちょっと寒そうだったし
丁度いいでしょ?』


私はそういって笑いかけた


エリカは感激したのか


目が潤んでいるように見える


だけど私は指摘しない


彼女のことだ"泣いてないわよ!"と


意地を張るのだろう


「ふ、ふん!ま、まあ…有難く使わせてもらうわ」


『そう!よかった!』


すると、店員がオムライスを運んできた


私とエリカの前にそれぞれ置かれる


"ごゆっくりどうぞ"とお辞儀を合図に


私はスプーンを取って"いただきます"と挨拶をした


「い、いただきます」


私は一口オムライスを口に運ぶ


卵が口の中でとろけてとても美味しい


エリカは私が一口食したあとに


彼女もオムライスを食べ始めた


「! 美味しい、わね」


どうやら気に入ってくれたようだ


目の錯覚か、彼女の周りに


花が咲いているような気がした


お昼を食べたあとは他の雑貨屋を見に行った


朝の時のぎこちなさはなくなり


いつの間にか当たり前のように楽しんでいた

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まな★★(プロフ) - ゆきちゃんだぞさん» ありがとうございます!そう言って頂けて嬉しいです!! (2019年4月1日 20時) (レス) id: 1e0fa89d62 (このIDを非表示/違反報告)
ゆきちゃんだぞ - とっても面白いです!がんばってください!!! (2019年4月1日 13時) (レス) id: cbcf733df5 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:まな★★ | 作成日時:2018年12月29日 13時

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