第二十九話 ページ29
はやく、はやく、はやく！
サーヴァントの方が速いのは知ってる！
だからなるべく走り続けろ！
「あれ？マスター？」
『アサシン！』
そう叫んだ瞬間
街灯に照らされた足元の方を見ると
大きな影が私を覆っていた
それに気付くのが、遅かった
振り向くと大きな剣が目の前まで迫っていた
ジキルがギリギリ間に入りナイフで受け止める
私はそのまま転んでしまった
「……サーヴァントもいたのか
それもそうか、命が狙われる
かもしれないもんな」
彼のサーヴァントとジキルは睨み合った後
同時にマスターの方に一歩下がる
「あれ？あれれ？よく見たら
あのマスター美少女では！？」
さっきまでの低い声はどこへやら
マスターと話していた時の
テンションに戻っていた
「ほら！マスター！美少女ですぞ！」
「三次元で喜ぶのはお前だけだから
僕は断然二次元」
どうしてだろう？
さっきは彼の殺意で鳥肌が立っていたけど
今は別の意味で鳥肌が立ってる気がする！
「マスター、怪我は？」
『大丈夫』
こちらが警戒してると
あちらのマスターは"あー"と微妙な顔をする
どうやら戦う気は無いらしい
どうして？と聞くと
「どうして？いや、別に
僕、聖杯とか興味無いし」
ーーーへ？
思わず拍子抜けしてしまった
ジキルもうそうだが警戒を
怠ることはしなかった
「拙者、マスターの命を狙う者だけ狩ってます」
グッとドヤ顔で親指を立てる
まさかのサーヴァントが保証人になった
だがそう簡単に信じていいものなのか
「じゃあ、ライダー…
守れる範囲内で下がれるか？」
"了解"というと結構な距離で離れていった
「これで信用してくれた？」
『信用はするけど、もし私がマスターの命を
狙ってたらどうするつもり？』
「まず君が"もし"の過程を使うってことは
マスターの命は奪う気は無いってことだろ」
………信用し過ぎではないだろうか
それほど立派に人間は出来てない
「もう一つ言うなら、君は今守りに徹した」
ーーーーうーん納得いかないな
私が微妙な顔をしていても
彼は知らんぷりをして話を続ける
「聖杯を求めるって言うなら
多分ライダーを狙うんだろうけど」
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まな★★(プロフ) - ゆきちゃんだぞさん» ありがとうございます！そう言って頂けて嬉しいです！！ (2019年4月1日 20時) (
レス) id: 1e0fa89d62 (このIDを非表示/違反報告)
ゆきちゃんだぞ - とっても面白いです！がんばってください！！！ (2019年4月1日 13時) (レス) id: cbcf733df5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：まな★★ | 作成日時：2018年12月29日 13時
