第十七話 ページ17
更衣室に入り
いつもの様に着替えをすませる
細長い筒からあれを取り出して
ジキルの元に戻ってくる
こちらに振り返ると急に固まってしまった
『? どうかした?』
「…その格好は?」
『ああ、剣道着っていうの。ここで前習ってて
今日はここの主に挨拶しに来たの』
彼は開いた口がおさまらないでいる
そんなに変だっただろうか?
それとも意外だったのだろうか?
『変、かな?』
「あ!いや!似合ってる…」
似合ってるは似合ってるでちょっと複雑なんだけど
「あ、姉ちゃんまだいたの?」
どうやらまた休憩に入ったらしい
丁度いい
『じっちゃんいる?』
「うん!あっち!一緒に行こうか?」
『大丈夫だよ、ありがとね』
彼女にお礼をいってジキルに声をかける
この施設はとても広い
武道館は武道館でも
弓道、剣道、柔道と様々だ
じっちゃんは正直
異常者なのではないだろうか?とさえ錯覚するほど
ここの設備は整っている
『ここは靴を脱いで』
「ああ」
靴を脱ぐと、左側にドアがある
ーーーーん?
『ウィリアム、私の後に続いて入ってこないでね』
「え?なんでだい?」
『あと戦闘体勢は絶対に取らないこといいね?』
私の顔を見て何かを察したのか彼は頷いた
深く深呼吸をしたあと
引き戸を開け、中に入る
「おりゃあぁぁあ!!」
ある男に襲われる
こちらに向かって竹刀を振るってきた
手に持っていた木刀でそれを受け止める
全く…ここでは礼儀が重要だなんだのって
言ってたくせにいきなり襲ってくるんだもんな
振ってきた竹刀を持ち替え
私に向かってさらに攻撃を加えてくる
「A!」
『ちょっと待ってて!』
ジキルにそう返事して男を相手にする
というか女相手に容赦ないな、この人は
「終いだ!」
私の苦手なところを狙うか、なら!
私はその攻撃を受け止めて
そのまま男の手に向かって蹴りを入れた
「なに!?」
竹刀は遠くに飛ばされる
これでおしまいかと思ったその時
私の服の裾をつかむ
! 今度は柔道か!
私は受け身をとるがそのまま床に叩きつけられた
「ふん、最後の最後で詰めが甘いわ」
『手加減なしですか、このくそじじい』
「相変わらず態度がなってらんな」
『礼儀を無視するような人に
言われたくないです』
やっと終わった
ジキルは状況を把握しきれずにいたようだが
戦いが終わったのを見てこちらに近づいてきた
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まな★★(プロフ) - ゆきちゃんだぞさん» ありがとうございます!そう言って頂けて嬉しいです!! (2019年4月1日 20時) (レス) id: 1e0fa89d62 (このIDを非表示/違反報告)
ゆきちゃんだぞ - とっても面白いです!がんばってください!!! (2019年4月1日 13時) (レス) id: cbcf733df5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:まな★★ | 作成日時:2018年12月29日 13時