【殺戮の天使】僕は殺人鬼ー化け物ーです (ページ31)

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レイの秘密ページ31

「何言ってんだ！
ここでお前を殺してどーすんだよ！」

そうだ、まだ外には出てない

約束通りならここから出て殺すのだ

「俺が殺したいのはその顔のお前じゃない」

冷静さを取り戻したかのように思えたが

また取り乱して、お願いと懇願する

「早く私を殺して！何も知らないままで！
お願い今の私を殺して
私の神様なら！」

糸が途切れたようにレイは気を失う

顔色が悪い……疲れが出てきたのか？

『とりあえずソファに寝かせよう』

僕はレイを抱えてソファに寝かせる

ザックは一人で何やらぶつぶつ呟いてる

僕は約束に口を出さないと決めてるから

何も言えないけど

すると、紙が落ちる音が聞こえた

それはレイの履歴書だった

僕はそれを拾い上げると

読むつもりはなかったが

自然と目がいってしまった

……可笑しいと思ったんだ

あの子がこんな場所にいるの

レイを守る必要性はあるのか？

神父様はあの子を魔女だと糾弾した

ーーーいや、考えるな

彼女は殺されたがっている

約束で殺されることになっているのなら

僕が口出すことじゃないな

しばらく黙っていたせいか

痺れを切らしたザックは僕から履歴書を奪う

彼からしたら何の意味もない紙なのに

……それもまた違うのかもしれないが

『ん？』

ドアの外から音が聞こえてきた

歩くような音……でもそれとはまた違う気がする

「俺が見てくる。お前はレイを見てろ」

『わかった』

そういって彼が廊下に出た途端

カチャリという音が後ろから聞こえた

そして硬いものが頭に突きつけられている

ーーー罠か

ガチャン

ザックが廊下に出るために開けたドアが閉められる

「ーーあぁよかった！うまく追い出せた！」

ザックは何度も扉を叩く

「ダニー、テメェ！！！」

ザックは必死に扉を壊そうとするが

頑丈な作りのためか開くことは無い

一方僕は彼に手を縛られ

銃口を向けられたまま動けずにいた

ダニエルは余裕の顔持ちといったところか

「おい！そいつらに何かしたら殺すぞ！」

…………僕のことも心配してくれるのか

胸の奥がズキズキと痛む

でも温かくて……これは、なに？

ダニエルはこのフロアで

レイのことを知るようにザックを促す

……なるほど、ここはレイの家なのか

ザックは痺れを切らし

ダニエルのいうレイの秘密を探しに行く

「さてと……レッド・アンブレラー
またの名を……死神だっけ？」