【殺戮の天使】僕は殺人鬼ー化け物ーです (ページ2)

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どうか… ページ2

…ああ、神父様

僕は貴方に

見捨てられてしまったのでしょうか？

僕が違反してしまったから

勝手な感情で動いてしまったから

申し訳ありません

だから…だからっ！！

”私を見捨てないで！！”

神父様がいる間

僕はずっと怯えていた

レイはそんな様子をみて

僕に一言声をかける

「A？大丈夫？」

彼女がいる方を見ると

奥のほうに神父様が歩いて行く姿

止まると僕らの様子を見つめていた

どうやらレイを待っているようだ

『レイ……神父様は嘘なんてつかないよ』

「…え？」

これ以上、何も言わず僕はそっぽ向いた

レイはその様子を見て

神父様のもとへ向かった

『ああ…どうかもう一度……』

僕にチャンスをください

もう二度と刃向かわないから

エディの代わりなら

いくらでも連れてくるよ

それじゃあダメ？

なら、僕がエディの代わりになって

お墓を作るよ

…僕の居場所を残すためなら

なんだってする

そのはずなのに…

僕は隣で寝ているザックを見る

どうしてこんなにも胸が張り裂けそうなの？

僕はそっとザックの頬に触れた

『わからないよ…ザック』

＊

―――――ああ、生きているんだね

でも、こんなにも弱って……

「とどめを刺してあげようか
―――ザック」

誰かの声で僕は目覚めた

二人の影が見える

僕は目を見張った

ダニエルとザックが対面していたのだ

ザックは辛そうに床に倒れている

僕はすぐに起き上がって

ザックのもとに行き、武器を構える

『なんで…お前が生きてる？』

「ザックにも言ったけど…
実はちょっと安全対策してたんだよね」

どうやら僕は長く寝すぎていたらしい

なにを話していたのかは知らないけど

さっさとここで殺したほうが

そのとき頭の脳裏に

先ほどの神父様の顔が浮かぶ

正直何を考えていたのか

わからないが、彼はすごく

きつい目をしていた

これ以上、僕がなにかしたら

本当に僕の居場所はなくなってしまう

「色々邪魔が入ったけど…まあいいさ
彼女が生きていることはわかっている

君がこのフロアまで来られたのがその証拠だ」

…ダニエルはレイを探してる？

なんのために……

ダニエルは話を続けた

取引をしようと

薬を渡す代わりに

レイの目をよこせという

だけど、ザックは断った

殺すのに笑ったり泣いたりするのに

目がないとつまらないと

ダニエルは毒を吐いて

その場を去ろうとした