【殺戮の天使】僕は殺人鬼ー化け物ーです (ページ1)

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試練へとページ1

僕の言葉にザックは

戸惑っていた

僕はさ、いつもはおちゃらけるけど

君が危ないっていうのに

そんなのんきにしていられないよ

「ちっ……で
なんかあったのかよ」

僕からレイへと視線が移る

レイは今の状況を完結的に報告する

薬がなかったのでＢ５に戻るというのだ

ザックはそれを聞いてまたどなり声をあげる

レイの続きの言葉を聞こうとせず

ザックは無理をして立ち上がり

すぐに倒れそうにいなる

僕はすぐに彼を支えた

「ふざけんな！放せ！」

『それで倒れて傷が開いたら
元も子もないでしょ』

「うるせぇな！ガキじゃねぇんだよ！」

…別にそんなこといってないでしょ

怒りがふつふつとわきあがるのを抑えて

僕は唇を紡ぐ

「……ダメ、寝ていて
これ以上を無理をしたらザックが死ぬ」

…少ししてザックは

息を荒げながらもこういった

「勝手に俺が死ぬとか決めんな
そう簡単に死なねぇって
お前らも知ってるだろ？」

……彼がこうやって

冷静に話すのは

やっぱり……変わったから？

君のその言葉

確かに信用に当たるよ

でもね―――――

今回はそういうことじゃないんだよ

「でも……―――お願いザック
私を役に立たせて」

「お願いってお前
そういえば済むと思って――」

「………お願い」

―――私を殺して

そうお願いした時と違って

レイの目は悲しそうだった

今にも涙がこぼれてしまいそうで

ザックはそれを見て

目をふせてレイに二つのことを聞いた

降りる方法、そして生きて帰ってこれるか

レイは全て大丈夫と答えた

多分といっていたのが引っかかるけど

「…わぁったよ。お前が本当に
死なねぇって言うなら行ってこいよ」

ザックは急に素直になった

腹が痛いとか、身体が動かないとか

さっきまで駄々こねてたとは思えない

「俺は寝る」

『…私も残るよ。ザックが
冷静になったとはいえ心配だしね』

「………勝手にしろ」

「うん…それじゃあ行ってくる」

ザックはレイの腕をつかみ

降りるならＢ６まで降りろと言った

ザックは言いたいことをいって

すぐに寝てしまった

そのとき奥のほうからコツコツと

足音が聞こえてくる

…間違いない、この足音は

「どうするか決めたかね？」

『神父、さま……』

神父様は僕を一瞬見た後

すぐにレイのほうに振り替える

レイは神父の顔をみてこういった

「試練を、受ける」