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side yb



満月の夜までに、なんとしてでもトンネルの場所を突き止めなければならない。


こんな時に、伊野尾がいれば…

なんて、思うこと自体おかしい。

俺たちは、あいつを助ける為に動いているのだから。



伊野尾の、普通の人間ではあり得ない頭脳の高さは、あいつに初めて会ったあの日に直ぐに分かった。






ーーーーーー




あの日、突然現れた俺を見つめる伊野尾の瞳は、酷く怯えていた。

けれど、彼の頭脳、そして理解力は、俺の想像を遥かに超えていた。


組織の事、ベストの事、ダークサイドの事、ファントムの事、全てを説明するのに、1時間とかかっただろうか。

彼の様子を伺いながら話す俺とは反して、伊野尾は真っ直ぐに俺を見つめ、話に耳を傾けた。



yb「俺と一緒に来て欲しい。」


in「……わかりました。」



すんなりと受け入れた伊野尾に、俺の方が戸惑った。

けれどそれは、彼の人生そのものが影響していたんだろう。


彼のことは、全て調査済みだった。13歳の時に両親を事故で失い、そのまま一人で暮らしながら、高校に進んだ。

長い前髪は、目にかかっていて、黒縁の眼鏡が、地味で暗く、孤独な雰囲気を醸し出している。

でも、その奥に潜む瞳と顔立ちが、息を呑む程綺麗なことを俺たちは知っていた。




トレイシーで基地へと向かう途中、俺は伊野尾に尋ねた。



yb「…怖くないのか?」



伊野尾は、俺を見て首を横に振り、



in「…あなたの瞳を見て、」


yb「……、」


in「悪い人じゃないって、わかりました。」



ドクン……___



そう、微かに微笑んだ伊野尾の瞳は、



ヒカリで、満ちていた ___






それから基地に着いて、新しい仲間を待っていた、光と大貴、そして雄也に、伊野尾と会わせた。


明るい大貴と光が話し始めると、伊野尾は酷く安心した様子だった。


クールな雄也とは、言葉を交わすことはなかったが、伊野尾の雄也を見つめる視線は、思えばあの時から違っていた。


.

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Link(プロフ) - さおりさん» さおりさん、読み返して下さり本当にありがとうございます。とても複雑になってしまい、それぞれの想いが入り交じり、苦しい気持ちにさせてしまい、ごめんなさい!さおりさんが下さる感想はとても参考になります。まだ重くなるかもしれませんが、最後までお願いします! (2017年11月5日 6時) (レス) id: ce80a0a1da (このIDを非表示/違反報告)
さおり(プロフ) - 昨日今までのお話読み返してみました。BESTで過ごしていたケイのことを過去にしたくないと感じつつも、ケイはもう忘れてしまっていて…とても複雑です(;_;)ユウリもケイのことになると弱くなっちゃいますね(TT)駄目だとわかっていても言えない苦しさが伝わってきます泣 (2017年11月4日 23時) (レス) id: 80f2463613 (このIDを非表示/違反報告)
Link(プロフ) - みるみるみるきーさん» ううー、そうですよね…!率直な気持ちを聞かせてくれて嬉しいです!皇帝陛下の初恋、めんどくさいことになってますが!どうぞ、あたたかく見守って下さい!本当のケイを取り戻せるまで、どうぞ見守って下さい。いつもほんとにコメントありがとうございます! (2017年11月4日 23時) (レス) id: ce80a0a1da (このIDを非表示/違反報告)
みるみるみるきー(プロフ) - ううぅーー。ユウトの気持ちもわからんでもないがぁぁ。結局、やっぱり、洗脳して得た幸福なんじゃないのぉぉ???いいの?それで?それじゃあ、ほんとのケイじゃない気がするよォぉー!!皇帝として立場もあるのはわかるけど。ダメだよォ、これじゃあ。 (2017年11月4日 11時) (レス) id: 40e0ecae06 (このIDを非表示/違反報告)
Link(プロフ) - さおりさん» さおりさん、いつもコメントありがとうございます!ダークに、なってきました…。純粋ではあるんです。ただ皇帝陛下の初めての恋愛なので…暴走してますね。ユウリはケイにとって大切な存在になってきてます。これからもどんどん感想下さい! (2017年11月2日 6時) (レス) id: ce80a0a1da (このIDを非表示/違反報告)

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作成日時:2017年10月30日 3時

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