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in「はい。どうぞ。」
cn「ありがとう。」
ym「ありがと。」
コーヒーと紅茶を僕たちに出してくれると、ケイちゃんはまたキッチンへ戻って行く。
yt「クス、少し休めばいいのに。」
そんなケイちゃんを見るユウトの瞳に潜む、独占欲を、僕は見逃せなくて。
cn「…ユウト、」
yt「ん?」
cn「…ケイちゃん、疲れてるんじゃない?」
yt「…どうして?」
何故そんな事を聞くのかと、見透かした様な笑みを浮かべるユウトは、
cn「…今日は一日中動きっぱなしだから。」
yt「…そうだね。」
ますます不敵に笑い、僕もリョウスケも言葉が出なくなる。
in「はい。デザートどうぞ。」
フルーツの盛り合わせを乗せたお皿を手に、ケイちゃんが戻る。
yt「ケイ、ありがとう。」
in「ううん。このフルーツね、温室でできてたんだよ。食べ頃なのを全部取ってきちゃった。」
そう嬉しそうに話すケイちゃんに、
cn「…温室にこんなにたくさんのフルーツができてるんだね。」
僕は、表しようのない罪悪感を感じていた。
その時、
yt「ケイはもう、すっかりここに慣れてくれたね。」
ドクン……___
意味深なユウトの言葉に、ケイちゃんはどう返すのか。
僕とリョウスケの中で、緊張が走る。
in「…ふふ、うん。だって、ユウトがこんなに環境整えてくれてたから。」
そう笑って、ユウトを見つめたケイちゃんに、
ああ、もう後戻りはできない。
そう、確信した……
yt「ケイが来るのを、待ち侘びてたからね。」
微笑みながら隣に座るケイちゃんの手を、ごく自然に握ったユウトは、
この世界の頂点に立つ、
とても紳士的な、皇帝陛下。
嗚呼、たとえ、この目の前の愛が、
造られたものだとしても、
其れはきっと、
いつか、真実に変わる……
今は、そう、信じさせて………
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Link(プロフ) - さおりさん» さおりさん、読み返して下さり本当にありがとうございます。とても複雑になってしまい、それぞれの想いが入り交じり、苦しい気持ちにさせてしまい、ごめんなさい!さおりさんが下さる感想はとても参考になります。まだ重くなるかもしれませんが、最後までお願いします! (2017年11月5日 6時) (レス) id: ce80a0a1da (このIDを非表示/違反報告)
さおり(プロフ) - 昨日今までのお話読み返してみました。BESTで過ごしていたケイのことを過去にしたくないと感じつつも、ケイはもう忘れてしまっていて…とても複雑です(;_;)ユウリもケイのことになると弱くなっちゃいますね(TT)駄目だとわかっていても言えない苦しさが伝わってきます泣 (2017年11月4日 23時) (レス) id: 80f2463613 (このIDを非表示/違反報告)
Link(プロフ) - みるみるみるきーさん» ううー、そうですよね…!率直な気持ちを聞かせてくれて嬉しいです!皇帝陛下の初恋、めんどくさいことになってますが!どうぞ、あたたかく見守って下さい!本当のケイを取り戻せるまで、どうぞ見守って下さい。いつもほんとにコメントありがとうございます! (2017年11月4日 23時) (レス) id: ce80a0a1da (このIDを非表示/違反報告)
みるみるみるきー(プロフ) - ううぅーー。ユウトの気持ちもわからんでもないがぁぁ。結局、やっぱり、洗脳して得た幸福なんじゃないのぉぉ???いいの?それで?それじゃあ、ほんとのケイじゃない気がするよォぉー!!皇帝として立場もあるのはわかるけど。ダメだよォ、これじゃあ。 (2017年11月4日 11時) (レス) id: 40e0ecae06 (このIDを非表示/違反報告)
Link(プロフ) - さおりさん» さおりさん、いつもコメントありがとうございます!ダークに、なってきました…。純粋ではあるんです。ただ皇帝陛下の初めての恋愛なので…暴走してますね。ユウリはケイにとって大切な存在になってきてます。これからもどんどん感想下さい! (2017年11月2日 6時) (レス) id: ce80a0a1da (このIDを非表示/違反報告)
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