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side yt
歓迎パーティーの開始時間が近づき、俺はケイの部屋を訪れ、ドアをノックした。
yt「ケイ、入ってもいい?」
in「はい。」
その返事に、ガチャとドアを開けると、
yt「…っ……、」
用意していた白いワンピースを身に纏ったケイが、微笑んで立っていて、
yt「…は…、うわ…、」
俺は思わず動揺して、なんとも言えない情けない声を漏らした。
in「……おかしく、ない?」
上目遣いで、俺を見つめてそう尋ねるケイが、あまりにも可愛くて、俺は咄嗟に首を横に振って、
yt「か、かわいい!っき、きれい!」
と、しどろもどろに伝えた。
in「……クス、」
そんな俺を見て笑うケイは、
本当に本当に綺麗で、愛らしくて、
胸がドクドクと高鳴り、俺はまともに目を向けることすらできない。
これも、緊張、の所為なのか?
in「…ユウト、」
yt「…へ?」
in「ありがとう。」
そう俺を見つめ、ニッコリと微笑むケイ。
…ありが、とう?
in「…こんな、素敵な服を、用意してくれて。」
…喜んで、くれたんだ。俺が用意したものに。
yt「……ケイの為なら、当たり前だよ。」
逸る気持ちを抑えるように、微笑んで伝えると、
in「…さっきは、ごめんなさい。」
と、目を伏せてケイは謝った。
yt「え…?」
in「…せっかく、服をたくさん用意してくれるって言ってくれたのに。」
yt「…あ、ああ。いや、俺こそ。押し付けるつもりはないんだ。」
in「…まだ、よく分からなくて…、」
俯いたケイは、か細い声で言葉を紡いでいく。
in「この世界の、何もかもが、初めてで…。怖くなったんだ…。」
そうか…
だから、あんなに震えて…
新しい世界に、怯えていたんだ。
だから、何もかも変えられるのが怖かった。
着ているものまで変えられるのも。
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Link(プロフ) - なつめろさん» なつめろさん、大変嬉しいお言葉ありがとうございます。わかりにくくて申し訳ありません。こちらの物語、ただ今再編中でして、でき次第公開していく予定です。終わりましたらまた公開しますので、少しお待ちいただければと思います。よろしくお願いします。 (2020年5月19日 4時) (レス) id: c881d3e4dc (このIDを非表示/違反報告)
なつめろ(プロフ) - 終始ドキドキしながら読ませていただきました!本当に感動して涙が止まりませんでした。続きもぜひ読みたいのですが、友達ユーザー限定となっているので、もし良ければ友達ユーザーに承認していただけたら嬉しいです (2020年5月18日 23時) (レス) id: 96f532d0e8 (このIDを非表示/違反報告)
Link(プロフ) - 透羽さん» あたたかいコメント、本当にありがとうございます。コメントに気づかず、お返事が遅れてごめんなさい。このお話で泣いて下さったことが本当に嬉しいです。まだお話はしばらく続きますので、引き続き読んでご感想を頂けると幸いです。 (2017年11月8日 15時) (レス) id: ce80a0a1da (このIDを非表示/違反報告)
透羽(プロフ) - 久しぶりにこんなに素晴らしい作品に出会えました!お話の中盤で号泣しながら読んでいましたw作者様は本当に天才だと改めて思いました。勝手ながらお気に入り作者に追加させて頂きました!これからもいろいろな作品楽しみにしています! (2017年11月7日 19時) (レス) id: 9a8d157422 (このIDを非表示/違反報告)
Link(プロフ) - みかんさん» いつもコメントありがとうございます!ドキドキしてもらって嬉しい限りです!ユウトはケイの為に命をも捧げれる、そこに嘘はありません。と、そこまでお答えしますね!これからもよろしくお願いします。 (2017年10月30日 20時) (レス) id: ce80a0a1da (このIDを非表示/違反報告)
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