148 ページ48
自分の部屋を出て、すぐ隣のケイの部屋のドアを見ると、そのドアは少し開いていた。
yt「……。」
俺は声をかける前に、少しだけ、本当に少しだけ、中の様子を見たくなった。
音を立てないように、その開いたドアの隙間から、そっと中を覗くと、
ドクン……__
yt「…っ……、」
ベッドの上で、足をペタンと折り曲げて座るケイの後ろ姿が目に飛び込む。
何故かその上半身には何も纏っていなくて、真っ白な肌を露わにしている。
何かを強く抱き締め、肩を震わせながら、
in「…ふっ…、ヒクッ…、ぅ…、」
泣いて、いる……?
なぜ…、なにが……
in 「ぅ…、ヒクッ…、かき…、」
抱き締めている物に、顔を埋めて泣き噦るケイは、
in「たかき……、ヒクッ…、」
ドクン………___
か細い声で、そう呟いた……
タカキ ___
「あいつはっ、俺のもんだ…、」
ユウヤ ___
ケイの、コイビト ____
in「ふっ…、ぅ…、たか、き……、」
あの抱き締めてる物は、ケイがここへ着てきた白いシャツだ…
アイツの…
ものなんだろう……
ズキン __
アイツが…恋しいの…?
ズキン __
アイツに、会いたいの…?
ズキン __
なんだろう、この胸の痛みは…
苦しい…
痛い…
ケイのすすり泣く声が、静かな空間に響いて、
yt「っ……、」
俺は、居ても立っても居られず、逃げる様に自分の部屋に戻った。
ズキン…ズキン…と、胸の奥が痛む。
アイツじゃない。
俺を、見て欲しい。
この感情にも、名前があるのだろうか。
.
241人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
On the Edge of Contrasting Worlds 4
On the Edge of Contrasting Worlds 5
もっと見る
「Hey!Say!JUMP」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
Link(プロフ) - さおりさん» 本当にありがとうございます!ユウトの心情やケイの葛藤まで伝わっていることが本当に嬉しいです。とても励まされました。これからもぜひ読んで下さい。よろしくお願いします。 (2017年10月23日 21時) (レス) id: ce80a0a1da (このIDを非表示/違反報告)
Link(プロフ) - 慧さん» あたたかいコメント本当にありがとうございます!続きが気になるというお言葉が何より嬉しいです。これからもぜひ読んで下さい。よろしくお願いします。 (2017年10月23日 21時) (レス) id: ce80a0a1da (このIDを非表示/違反報告)
さおり(プロフ) - はじめまして。毎日更新されているのでテンポ良く楽しませてもらっています。ありがとうございます!ユウトのストーカーのような表現が絶妙で私までゾクゾクしてしまいます。気持ちが揺らいでいるケイがすごくもどかしいです泣)これからの展開も楽しみにしています! (2017年10月23日 11時) (レス) id: 80f2463613 (このIDを非表示/違反報告)
慧(プロフ) - 毎日更新して下さりありがとうございます!読者側としては続きが気になるので毎日更新して下さるととてもありがたいと思っております!これからも頑張ってください! (2017年10月23日 10時) (レス) id: 6219d67312 (このIDを非表示/違反報告)
Link(プロフ) - reiさん» 本当にありがとうございます!毎日楽しみにしていただいてることが本当に嬉しいです。だいぶ先までお話ができてるので、更新が早いですが、これからのお話も気に入っていただけるよう、頑張ります! (2017年10月20日 21時) (レス) id: ce80a0a1da (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ