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side yt
とてももう、抑えきれないところまで来ていた。
in「…あや、まらないで……、」
そう、俯いて呟いたケイに、心が激しく波を打って…
in「っ…!!」
堪らなくなり俺は、目の前の華奢な身体を抱き寄せ、
そのまま強く、抱きしめた……
in「ユウ、トっ…、」
俺の名を呼ぶケイの声が響く中、
電流でも、流されているかの様に…
全身が、痺れていく……
in「……だ、めっ…、」
そのことに気づいたのか、優しいケイは、俺の胸を押して離れようとしたから、
yt「大丈夫っ…、大丈夫、だから……、」
俺はそう囁き、抱きしめる腕の力を少し強めた。
in「…っ……。」
すると俺の胸を押していた手が、ゆっくりと離れて、
されるがままに、俺に抱きしめられるその様に、俺はもう我慢できなくて、
yt「…愛してる…。」
抑えきれない気持ちを、言葉にした。
in「………。」
その言葉に、ケイは戸惑っているんだろう。
微かな震えは、酷くなっていく。
俺はゆっくりと腕を解き、優しくケイの肩を掴んで、顔を合わせるように向き合った。
ケイは、俯いた顔を、戸惑いながらもゆっくりと上げてくれて、
潤んだ瞳で、俺を見つめた。
yt「……ケイ…、」
瞳はひどく揺らいで、膨よかな唇が震えている。
どう、応えて良いかわからないんだろう。
そのまままた、震えながら目を伏せた。
yt「……ごめん、ね…。」
決して、困らせるつもりはないんだ。
その思いを込めて謝り、肩を掴んでいた手をゆっくりと離し、一歩後ろに下がって、ケイを解放した。
眩暈が、する……
吐き気が、襲う……
yt「っぅ…!」
ぐらっと、足元がふらついて、
in「っ、ユウトっ…、」
俺はその場に跪いて、地面に手をつき身体を必死に支えた。
yt「ハァッ…、ハァッ…、」
激しく呼吸が乱れる俺の側へ、
in「ユウトっ…、」
慌てて駆け寄り、膝をついたケイは、
in「っ…!」
自らのヒカリが原因だと咄嗟に気づき、震えながら俺の側を離れた。
yt「ハァ…、ハァ…、」
身体は、悲鳴をあげている。
けれど、心は満たされていて。
in「だっ、誰か呼んでくるっ…、」
そう言って、走って助けを探しに行ってくれたケイの姿が、愛おしくて…
ユウト、って呼んでくれた、何度も…
息苦しさの中、自然と笑みがこぼれてくる。
そんな、満たされた気持ちの中、俺は気を失った。
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Link(プロフ) - さおりさん» 本当にありがとうございます!ユウトの心情やケイの葛藤まで伝わっていることが本当に嬉しいです。とても励まされました。これからもぜひ読んで下さい。よろしくお願いします。 (2017年10月23日 21時) (レス) id: ce80a0a1da (このIDを非表示/違反報告)
Link(プロフ) - 慧さん» あたたかいコメント本当にありがとうございます!続きが気になるというお言葉が何より嬉しいです。これからもぜひ読んで下さい。よろしくお願いします。 (2017年10月23日 21時) (レス) id: ce80a0a1da (このIDを非表示/違反報告)
さおり(プロフ) - はじめまして。毎日更新されているのでテンポ良く楽しませてもらっています。ありがとうございます!ユウトのストーカーのような表現が絶妙で私までゾクゾクしてしまいます。気持ちが揺らいでいるケイがすごくもどかしいです泣)これからの展開も楽しみにしています! (2017年10月23日 11時) (レス) id: 80f2463613 (このIDを非表示/違反報告)
慧(プロフ) - 毎日更新して下さりありがとうございます!読者側としては続きが気になるので毎日更新して下さるととてもありがたいと思っております!これからも頑張ってください! (2017年10月23日 10時) (レス) id: 6219d67312 (このIDを非表示/違反報告)
Link(プロフ) - reiさん» 本当にありがとうございます!毎日楽しみにしていただいてることが本当に嬉しいです。だいぶ先までお話ができてるので、更新が早いですが、これからのお話も気に入っていただけるよう、頑張ります! (2017年10月20日 21時) (レス) id: ce80a0a1da (このIDを非表示/違反報告)
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