On the Edge of Contrasting Worlds 3

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cn「実際、今までファントムが誰かを殺したことがある？あくまでも、闇を貰いに行ってただけで、人一人殺したことはないよ。」


確かに、ファントムもクローズも、人に哀しみや絶望を感じさせて、そこから生まれる闇を奪っていた。

闘う俺たちには容赦なかったけれど、人を殺めることはなかった。



cn「ユウトはね、ケイちゃんのヒカリをもらって、このダークサイドを明るくしたいんだ。」


in「…この世界を、明るく…？」


cn「もう、闇だけの世界で生きていくのが、ユウトも僕も辛いんだ。そう感じてる者がこの世界には多くいる。ユウトはあれでも、この世界を上手く統一できてるんだよ。僕たちの父が皇帝だった時は、反乱がよく起きてた。自己中心的で力任せな人だったからね。でも、ユウトは違う。この世界に生きる一人一人の事をきちんと考えて、より良い世界にしようとしてるんだ。」


in「……それに、俺のヒカリが…？」


cn「そう。ケイちゃんのヒカリが必要。この世界にヒカリが入れば、もう、ケイちゃんがいた世界にファントムを送る必要もなくなる。」


in「…もし、それが本当なら、俺からヒカリを取れば、それでもう、」


それでもう、いいじゃないか。

ヒカリが手に入れば、俺はもう用済みだろう…？

そのまま俺のことは帰してくれれば、そう頭に過った俺に、



cn「ユウトはケイちゃんを愛してる。」



ドクン……＿＿



ユウリは、信じ難いことを告げ、




cn「愛する人とは、どうなりたい？」




心に浮かび、響いたのは、




tk「ずっと一緒にいよう。」




たかきの、あの時の声……







もしも、それが真実だとしても、

俺には到底、受け入れられない。


おれには、愛する人がいるんだ。



in「……でも、俺は…、」


cn「うん。だから、お願いしてるの。チャンスを与えてくれない？」


in「……お願い、って…、」


cn「ユウトはね、ケイちゃんを傷つけるようなことは絶対にしない。それだけは心に留めておいて。」



バレットはもちろん、弟のユウリの言ってることも、めちゃくちゃだった。


チャンスを与えて、って、ここまで無理やり連れて来て、俺に何の選択肢があるんだ。

俺は今から、自分の意思とは関係なくバレットに抱かれる。

それは俺を傷つける、ということにはならないんだ。



もう、いい。考えるだけ無駄だ。


頭がおかしくなりそうだ。



彼の望み通り、ヒカリを注ぎ込んであげるよ。


ずっと、欲しかったヒカリを。



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