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「彼なんだ？」
ギターの弦を揺らしながら岡本圭人氏はイノちゃんにそう微笑む。
「うん、ユウト。この星を救う勇者だよ。」
なんだか新たな名称を付けられているのは気のせいだろうか。
てか、イノちゃん知り合いなの！？妙に馴れ馴れしくない！？
「宇宙危機管理センターの彼らとは切っても切れない仲なんだよね。」
そう、俺の心の内を読んだらしい岡本氏は、柔らかに親しみやすい笑顔を見せてくれた。
心の内読んじゃう系の地球外生命体か。と、納得する時点で俺はこの非現実的状況に大分慣れてきたようだ。
「…あ、あの本当に神さまなんでしょうか？素晴らしい楽曲はある意味神がかってますが…、」
「神かもしれないし、違うかもしれない。判断は君に委ねるよ。」
遠回しな言い方は混乱に困惑を重ねるからやめてほしいと思った。
この人が、独自の世界観を持つアーティストに扮装するのを選んだ意味がなんとなくわかる。
「それでっ？ユウトへのタスクはなぁにっ？」
「っちょ、イノちゃん！俺は何にもできないよ！？」
「ユウトがやらねば誰がやるぅ？」
どこかで聞き覚えのあるフレーズだと思った。ああ、あれだ。こないだ観た映画のサブタイだ。人造人間が恐竜相手に闘うやつ。
「実はさ、さっき連絡入ったんだけど、」
岡本氏は依然ギターを優しく奏でながら、俺たちを見つめ、
「ドラマーの1人が右手ケガしたらしくてさ、明日のライブに出れなくなったんだよね。」
眉を下げて今度は俺だけを見つめた。
それは実にお気の毒な話ではあるが、俺には何の関係もない。それでライブが中止になるのであれば残念だが、生の岡本圭人に会えたから俺はもう満足だ。
「それは大変ですね。早急に新しいドラマーが見つかることをお祈り致します。」
「それがユウトへのタスクなんだねっ！」
「うん、頼むよ！」
俺が微笑みの国の人々ばりに手を合わせている横で、恐ろしい案件が決定しようとしているのは幻だと思いたい。
繰り返すことになるが、俺という人物は至って平凡な家庭に生まれ一般家屋に住み、特段何か特異する特技もなく、三流の大学を卒業し、少し名の知れた不動産会社に就職したが、ノルマ付き営業という名のボロ雑巾役に徹する日々を送っている。
そう、特段特異した得意とする特技はないのだ。
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こさこ(プロフ) - とても素敵でわくわくするytinに久しぶりに出会えました。ストーリーも凄く面白くて、次回の更新が楽しみです。これからも頑張ってください！ (2020年8月3日 5時) (
レス) id: 4f9f600403 (このIDを非表示/違反報告)
Link(プロフ) - みるみるみるきーさん» みるきーさんありがとう！！！ひっさしぶりの更新…笑 ヤブウとはね、匂わせちゃうイノえもんだよねー笑 (2020年6月6日 23時) (レス) id: 1de82a156c (このIDを非表示/違反報告)
みるみるみるきー(プロフ) - わーい！！更新更新！うれしいー！！なんか、過去になんかあったのー？？と思わせるような言い方は…裕翔が気になるよねぇ。あたしもなるwww (2020年6月6日 12時) (レス) id: a47283bf22 (このIDを非表示/違反報告)
Link(プロフ) - れいさん&みるきーさん☆うん、そう。気に入ってくれてありがとーーーっ笑笑 (2019年4月23日 10時) (レス) id: 10e8c83903 (このIDを非表示/違反報告)
みるみるみるきー(プロフ) - うんそう！あたしも大笑い！！好きっ！このノリ！！ (2019年4月22日 20時) (レス) id: a47283bf22 (このIDを非表示/違反報告)
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