five drops ページ40
「…大ちゃん、慧は、男だから。」
「あ、ほんと。そうなんだ。…ええ!?」
「はい、生2つと青りんご酎ハイお待たせしました!」
店員さんが運んできた飲み物を、普通に配り、普通に仕切り始める涼介。
「はい、えっと、じゃあお疲れ。」
「おう、お疲れぇ…って、ちょっと待て…。」
i「……慧とは、小さい時から一緒に住んでたんだ。訳あって、暫く離れてたんだけど、これからはずっと一緒にいるんだ。俺の、すごくすごく大切な人。」
淡々とそう話した涼介は、
「親友の大ちゃんには、きちんと紹介したかったから、今日会わせることにした。」
俺の目を真剣に見つめた。
「…ごめんね。驚かせて。」
けい、ちゃん、いや、くん、が俺を見つめて謝る。
こんなに綺麗で可愛らしいのに、同性なんだ。化粧っ気がないんじゃない、してないんだ。ボーイッシュなんじゃない、ボーイなんだ。
「けい、ちゃん、って呼んでいい?」
「ふぇ?」
「ふぇって。ね、ほんっと可愛いね!あ、可愛いって言われるの嫌?」
「…ううん。嫌じゃない。」
ふわっとした笑顔が戻る。
まるでここだけ、花が咲いてるみたいだ。
「おれも、大ちゃんって呼んでもいい?」
「もっちろん!」
「ありがとう。大ちゃんは、涼介から聞いてた通りの人。明るくて、太陽みたい。」
「ええ?涼介ぇ、そんなこと言ってたの?」
「言ったかなー。やたらテンション高いとは言ったけど。」
「それも含めて俺のいいところでしょうが。」
「大ちゃんのペースに巻き込まれると大変なことになるから。注意してね、慧。」
「人聞きわりーな。けいちゃんとは、いい友達になれそう。これからよろしくぅ!」
俺が手を差し出すと、けいちゃんは本当に嬉しそうに笑って、男とは思えない華奢で綺麗な手で、握手をしてくれた。
涼介は、そんな俺たちを見て嬉しそうに笑って。
大事な親友の、幸せが、目の前に広がってる。
それはおれの心も、あたたかくしてくれた。
「大ちゃんの恋人にも、結局まだ会えてないね。」
「そうだよっ。今度連れてくる。絶対けいちゃんと仲よくなるよ!」
「ほんと?たのしみ。」
うん、絶対けいちゃんと仲よくなるだろな。
あの子に会ったら、涼介もおれと同じ反応するかもな。
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ふるは(プロフ) - 初めましてかな。やまいのに釣られて読ませて頂きました。初めは悲恋なのかな?と思いましたが2人の幸せが見れて良かったです。読ませて頂いてありがとうございました。 (2020年5月28日 10時) (レス) id: e713ca3791 (このIDを非表示/違反報告)
Link(プロフ) - 相宮さん» お返事ありがとうございます!気づかず遅くなってごめんなさい。ご丁寧にありがとうございました。どうしても世界を救ってほしい内容ばっかりですが、また新しいのも書いてるので読んでもらえたら光栄です。ほんとにありがとうございました。 (2018年4月23日 10時) (レス) id: ce80a0a1da (このIDを非表示/違反報告)
相宮(プロフ) - すいません!感想が先行して挨拶を書きますれてました!改めましてはじめまして!改めて見直すと少しパーシーっぽさが出てますね!いえいえ、自分のストーリーを持っていることはすごいことだと思います!はい、楽しく見させていただきますね! (2018年4月16日 18時) (レス) id: 771b003506 (このIDを非表示/違反報告)
Link(プロフ) - 相宮さん» はじめまして!感想とっても嬉しいです!お気持ちが伝わりました。パーシーも知ってる上で面白いと言って下さり本当に光栄です。このように変わったお話ばかりですが、よければ他のお話も読んでもらえると嬉しいです。本当にありがとうございました。 (2018年4月16日 11時) (レス) id: ce80a0a1da (このIDを非表示/違反報告)
相宮(プロフ) - 感想が長くて申し訳ないのですが、すごく面白かったです!次回作も読ませていただきます!長文失礼しました! (2018年4月15日 2時) (レス) id: 771b003506 (このIDを非表示/違反報告)
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