Blue Orion ページ34
.
誰もいない駅のホームに
「次の列車は…、」
静かに現れた
「どこへ行くんでしょう?」
その人は
「…会いたい人が、」
あの頃と
「いるんです。」
なにひとつ変わらない
ベンチから立ち上がり
ゆっくりと歩み寄るおれは
馬鹿みたいに震えてる
そんなおれを見て
きみは、柔らかく微笑んで
「幼稚園の、先生なんです。」
そう、呟いた
届いてたんだね
オリオンへ向けて
送り続けた
きみへのラブレター ___
「でも…、会いたい、その言葉を最後に、」
薄く涙を浮かべた淡い色の瞳が、
「その人の声が…、聞こえなくなって…。」
心を締めつける。
震える脚で、転ばないように側へと駆け寄り、
強く強く抱きしめた、その相変わらず華奢な身体から、
甘くて優しくて懐かしい香りがした。
相変わらず、おれの方が背が低いなんて癪だけど
「…おかえり、慧。」
そんなことは
「…ただいま、涼介。」
どうだっていいね
やっぱりおれには、きみが必要なんだ。
そしてきみにも、おれが必要で。
それだけ、それだけだけど、
これからずっと、一緒にいるには、
充分な理由だよね。
明るくなっていく空の中、もうすぐ見えなくなる月の前を、その舟が帰っていくのが見えたような気がした。
父さん、ありがとう。
「…帰ろう、慧。」
「…うん。」
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これからは
ふたりのために
この手を
もう二度と
離さずにいよう
共に光ることで
輝きを放つ
赤い月と青い星のように ___
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ふるは(プロフ) - 初めましてかな。やまいのに釣られて読ませて頂きました。初めは悲恋なのかな?と思いましたが2人の幸せが見れて良かったです。読ませて頂いてありがとうございました。 (2020年5月28日 10時) (レス) id: e713ca3791 (このIDを非表示/違反報告)
Link(プロフ) - 相宮さん» お返事ありがとうございます!気づかず遅くなってごめんなさい。ご丁寧にありがとうございました。どうしても世界を救ってほしい内容ばっかりですが、また新しいのも書いてるので読んでもらえたら光栄です。ほんとにありがとうございました。 (2018年4月23日 10時) (レス) id: ce80a0a1da (このIDを非表示/違反報告)
相宮(プロフ) - すいません!感想が先行して挨拶を書きますれてました!改めましてはじめまして!改めて見直すと少しパーシーっぽさが出てますね!いえいえ、自分のストーリーを持っていることはすごいことだと思います!はい、楽しく見させていただきますね! (2018年4月16日 18時) (レス) id: 771b003506 (このIDを非表示/違反報告)
Link(プロフ) - 相宮さん» はじめまして!感想とっても嬉しいです!お気持ちが伝わりました。パーシーも知ってる上で面白いと言って下さり本当に光栄です。このように変わったお話ばかりですが、よければ他のお話も読んでもらえると嬉しいです。本当にありがとうございました。 (2018年4月16日 11時) (レス) id: ce80a0a1da (このIDを非表示/違反報告)
相宮(プロフ) - 感想が長くて申し訳ないのですが、すごく面白かったです!次回作も読ませていただきます!長文失礼しました! (2018年4月15日 2時) (レス) id: 771b003506 (このIDを非表示/違反報告)
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