怪盗は宝を盗み探偵は謎を解く

アリス・スミス【探偵学園/アップルパイ】 ページ30

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「やっと終わった……」



　長ーい長ーい入学式も終わり、教室に案内され自分の席に着くと同時に、机に突っ伏した。余談ではあるが、私の名前があ行から始まるので比較的出席番号は前の方だった。自分的にも私は目が悪いので席は前側の方が好都合だ。



「では、自己紹介をしていきましょう。まずは1番の人から」



　そう言った担任の先生の声で1番の人が名前と一言ずつ言っていく。うーん、なんて言おうか……。



「……では次、スミスさん……スミスさん？次は貴女の番ですよ」



　先生に声をかけられハッとする。ごちゃごちゃ考えているうちに何人かが自己紹介を終えたようだ。



「え、……あ、はい。
アリス・スミス、カナダ出身です。まだ日本語については勉強中なのですが、これから徐々に慣れていこうと思います。宜しくお願いします」



　印象に残るような言葉がパッと思いつかなかったので、それっぽい言葉を並べて自己紹介は済ませた。

　新しい制服、新しい教室、そして、同じ夢を追いかける仲間達。

–––––––さあ、高校生活の始まりだ。




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