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広場で烏達の帰りを待っていると、烏医者と烏旭が帰ってきた。今日は出掛けていたようだ。烏医者のお出掛けと言えば烏の治療か道具の買い出しと相場が決まっている。烏狂いのこの人は、烏に関係の無い事のためには中中動かない。しかし一度烏の事となれば、その身軽さは鳥をも越える。
烏旭は最近前にも増して手伝いや勉強に精を出しているようだ。幼少期からの烏医者による英才教育の賜物で、彼の知識や経験は既に頗る豊富だ。身内の欲目はあれど、帝国大学の医学生だってこの歳ではこんなに賢くなかったのではないだろうかとさえ思う。最近は身体も育ってきて、上背はもう私と並ぶくらいだし、声も少し低くなったように思う。
「お帰りなさい。お疲れ様。」
「ああ、只今。
精が出るね。お前さんも無理の無いように。」
「はい。」
鎹烏の活動時間帯というのは規則的ではない。夜にだけ起きて活動していられればいいというものでもない。だからこの時期は敢えて訓練の時間を不規則にする。宵の口から始めたり、丑三つ時に始めたり、今日のように真昼に始めることもある。来たる放烏に備えてその回数と頻度を増やしているというわけである。この人は烏狂いなので、医者とは言っても人間の生活習慣に口を出す事は無い。恐らくあまり関心も無い。鎹烏が確りと育つのであれば文句は無いらしい。近所付き合いとして無理の無いようにと言ってくる事はあっても、改善しろだの言ってくる事は無いので、烏匠としては反って助かるけれど。
「烏旭もお疲れ様。」
「あ、うん。」
以前のように屈んで目線を合わせる必要も無くなった烏旭に声を掛けると、何か気まずそうに視線を合わせる事をしない。どうかしたのだろうか。
「烏旭？」
「ああ、こいつ今日は少し上の空なんだ。具合が良くないのかも知れん。」
「あらそうなの。大丈夫？」
「そんなんじゃないよ。大丈夫…。」
いつもはどこか亡き炎柱様を彷彿とさせるくらいに溌溂としている烏旭が、今日は大変歯切れが悪い。本当に具合が良くないのだろうか。もしかしたら熱さに当たったのかも知れない。夏も真っ盛りだから。勉強のし過ぎで知恵熱というのも有り得るし、最近の背の伸び具合を見ていると成長痛が酷いのかもわからない。いやはや烏旭も大変だ。
「A姉ちゃん、」
「うん？」
「…いや、やっぱりいい」
烏医者と立ち話をして別れた後も烏旭の様子は変わらずおかしかった。何も無いといいんだけれど。
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あさ(プロフ) - 光華さん» コメント自体は本当に有り難く嬉しいので、どうかお気を悪くされない事を祈ります。再度、コメントありがとうございます (2020年8月7日 7時) (
レス) id: 280f636c3f (このIDを非表示/違反報告)
あさ(プロフ) - 光華さん» 頻繁に改行をするものではなく、この書き方は私のポリシーとして出戻る前から確立されています。幼い頃から沢山の本を読み漁って確立された価値観ですので、申し訳ありませんが変える事は出来ません。占ツクでは万人受けしない事は承知の上ですが、ご理解お願いします。 (2020年8月7日 7時) (レス) id: 280f636c3f (このIDを非表示/違反報告)
あさ(プロフ) - 光華さん» コメントありがとうございます。有り難い御意見ではあるのですが、途中で書きました通り指数が毎話ギリギリになってしまっていて、改行分の字数すら惜しいくらいになっています。それから、私の中での文章や小説というものは、(例によって字数が足りませんので続きます) (2020年8月7日 7時) (レス) id: 280f636c3f (このIDを非表示/違反報告)
光華(プロフ) - 行間をもう少し空けたらどうでしょうか (2020年8月7日 6時) (レス) id: e4678e2dff (このIDを非表示/違反報告)
あさ(プロフ) - stereogirlさん» コメントありがとうございます！とても励みになります。割とこだわっている部分なので、そう言っていただけて嬉しいです。これからも頑張りますのでお付き合いお願いします。 (2020年7月15日 0時) (レス) id: 280f636c3f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：あさ x他1人 | 作成日時：2020年5月28日 1時
