Dainty Love 2

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『♪泣きあかした季節が去って 僕は大人になっていた

冷たい風がよく馴染んでいた あなたに出会うまでは』






「まだまだ溶けないでと」のところとかは

熱唱してるふりして目をつぶった。




見てしまったら…


つらくなる気がして。







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あんまり気持ちよく歌えなかった。



歌詞が終わってもMVはしばらく続く。







見ちゃダメってわかってるのに…


見ちゃった。






首を振ってリズムをとってるヒロくん。



左目にかかった髪を少し邪魔そうにしてる。






やっぱり…






かっこよくて


色っぽい。







一方的だとわかっていても


たまらなく愛しい…








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洋平くんが「上手い、俺より上手い」ってせっかく褒めてくれたのに…


あんまり入ってこなかった。






『ちょっとうがいしてきます』なんて理由をつけて出ていこうとする。







でも…






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ドアノブに手をかけた瞬間、


急激にこみ上げてきた。





肩が震えてるのを自覚した頃にはもう遅い。








涙が溢れてきて、



嗚咽が漏れる。






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背後に気配を感じ、



次の瞬間…





温もりに包まれた。






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今さら外に出ていけるわけもなく、






私は糸が切れたように泣きだした。









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