らいむ -短編集-

藤 井 流 星 -心の内- ページ7

、




流「………ほんま煩い」





「ひどい、でもそんな流星も好きだよ」





流星の首に手を回し、
流星が読んでる雑誌を私も覗く。



流星は雑誌読むのに集中したいんだって。
でも私はそんな流星にちょっかいをかける。




……だって最近構ってくれないんやもん




「ね、流星」




流「あーもう、気が散る」





怖い顔を更に怖くして、
流星が私の腕を力ずくでほどいた。





流石に、ここまであからさまに嫌な顔されたら、


私も何もできないよ。






ひとり、キッチンの裏で膝を抱える。



私達、潮時なのかなぁ。





私、しつこ過ぎたよね。
もうちょっと静かにしてよ、って反省してたら




流星がひょこっと顔を出して、
読んでいた雑誌を私に差し出す。






その雑誌を手に取ると、
そこにはかわいい某モデルの写真。






そうですかそうですか。
私もこの人くらい綺麗になれと？
魅力が無い豚なんて興味ない、ってことか。






さっきも熱心に見てたもんね、
彼女より美人がいいんだ。





涙で視界が滲んで、流星の顔がよく見えない。



投げつけられた雑誌で流星の足をバシッと叩くと、



今更オロオロし出した。






流「ちょ、何泣いてん…



さっきのはごめんって、言い過ぎた」





傍に駆け寄って頭を撫でる。
流星から頭撫でられるの好きだけど、ドキ ドキなんてしない。
だって泣かせたの流星だもん。




「どうせ私なんて、ブ スでデ ブで大食いで、それで…それで…」





こんな女優さんと比べないでよ、って
流星を叩くと、へ？ってあほみたいな返し。



いや、アホやけども。






流「俺、この人が着けとるアクセサリーAに似合いそうやな、思ててん。



A、来週誕生日やろ？」






プレゼントどんなんがいいか探しとってん、なんて。




意地悪なのか優しいのかわかんない。
そんなこと言うから、私流星にはまっちゃう。






「………ありがと、




あ、これかわいい」






流「お、ええな」





気づいたら涙は止まってた。


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くりかぼちゃ様




年下彼女、流星くんVer.



次、のんちゃんVer.いきます

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