らいむ -短編集-

高 橋 海 人 -記念- ページ21

、





海「もう４月だねー」





「……うん」






Aが今日はやけに静かな理由




それは俺の様子を窺ってるから。






俺の様子を窺ってる理由。





今日が、俺らの付き合い始めた日だから。






ちゃんとプレゼントも買ってある。




でもね？




今年はちょっと意地悪してみようと思うんだ。







「ね、海人？」




海「なにー？」






さっきからAがそわそわしてるのだって、





なんて今日のことを切り出せばいいかを考えてるのだって気づいてる。





Aの後ろに組んだ手に乗っているであろう俺へのプレゼントは、きっと指輪。




皮肉だね、


こんな時に気があっちゃうなんて。






「………はい、」





テレビを見ていた俺に、遠慮がちに差し出された手は、小刻みに震えていた。




そっか、


女の子は記念日とかを大事にするっていってたもんね。





ちょっと意地悪し過ぎちゃったかも。






海「ん、俺からも」





差し出された小箱を受け取って、代わりに俺からの小箱を乗せれば、照れたようにはにかんで、優しく微笑んだ。





「海人も、指輪？」




海「うん、つけてあげる」





Aに似合うだろうと選んだ指輪をゆっくりとAの指に通せば、





私も、と言わんばかりに徐に指輪を取り出して、はめてくれた。





「なんか結婚式みたいだね、」





海「そうだね、」







おどけたように笑って見せるAに




今度はもっと高い指輪を交換したいと思ってしまった。






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＊しゅがりこ＊様




甘々ってワンパターンなシチュエーションしか思い浮かばない




無能な作者をお許しくださいm(_ _)m

羽 生 田 挙 武 -掃除-→←大 橋 和 也 -甘い-

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