Yuta Jinguji ページ1
神宮寺side
看護師『神宮寺さん、Aちゃんがちょっと様子おかしくて。怒って泣いてっていうのを１時間くらい続いてます、今平野くんが対応してるんですけど落ち着かないみたいで、』
神宮寺『あら、珍しい、なんかあったのかな、』
森崎A、17歳。大人びていて手のかからないような子ゆえ、何かあったのかと心配になる。
神宮寺『入るよ、どしたの、』
平野『ジンごめん、……なかなか落ち着かなくて、』
神宮寺『うん、そっかそっか。……A、どした、』
困り果てた紫耀の顔を見ると、相当不安定だったようで。話を聞くと、明日からちょっとずつリハビリ始まるけど頑張ろうね、と何気なく声をかけたところ、いっぱい頑張ってるのに、これ以上頑張れって言わないで！と、怒り始めて泣き出して。
ごめん、と謝れど触れられたくない、出て行こうとすると行かないで、の繰り返し。なんかちょっと前も女の看護師さんに怒られた〜か注意された〜かで泣きついてきたことがあったような。
俺と紫耀ともうひとり看護師の女の子がAを見守ってる状態、だけど今は少し多すぎるかな。
一旦、紫耀と看護師の子には出てもらって俺とAのふたりの空間を作る。もしかしたら何かいいたいことがあるのかもしれないし。
神宮寺『リハビリ頑張ろうって言われるのやだった？、A頑張ってるの、紫耀も俺もみんな知ってるからね、深い意味で言ったわけじゃないから。』
涙で濡れた顔を拭きながら声をかける。
『……わかってる、っ、』
神宮寺『ん、笑、』
『……おなかすいた、』
神宮寺『お腹すいた？、』
『……これたべる、』
神宮寺『えぇ、A、でももう寝る時間だし、あんまりにもジャンキーすぎるよこれ、』
『……なんでよ、いっつも食べたくない時は食べろって言うくせに、っ、もお、っ、……』
神宮寺『待って待って、落ち着いて。
食べるなって言ってるわけじゃないから、だけど夜だしお腹びっくりして寝れなくなっちゃうと困るじゃん、だから別のものにしようかってこと、ね？』
怒ったり泣いたり忙しい彼女。珍しいな、だけで済んだらいいけどそうではないぽい。
『……っ、ぐすん、』
神宮寺『んー？、どしたの、』
『……っ、しょうくん、ごめんね、しないと、』
神宮寺『ふふ、笑。大丈夫だと思うけどさ、気になるんなら次会った時謝っときな、ね。
……A、もう直ぐ生理でしょう？、もしかしたらこのイライラとか、しんどいのって生理前の女の子特有の症状かもしれないね、』
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 54人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：柊架 | 作成日時：2023年12月23日 0時
