【刀剣乱舞】私、現世守ってます。part 3 (ページ30)

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利便性の良い記憶ページ30

本体を抜き取り、地面を思い切り蹴る。

先にあの審神者を殺せば、手間が省ける。

しかし当然ながら、刀剣男士によって行く手を阻まれる。

『うっざ。邪魔しないで』

まずは機動が速く、夜目も効く短刀たちから攻撃していく。

すばしっこいのは鬱陶しいからね。

『歴史を守る物同士、こうやって戦いたくはなかったんだけどなぁ』

ふと、彼らの動きに既視感を感じた。これも記憶の影響か。

今剣「もとに、もどってくださいよぉっ……！」

大粒の涙を流しながら情に訴えかけるように私の攻撃を防ぐ今剣。

刃が交える度に、今剣と手合わせをしている記憶が流れ込む。痛むかと思ったが、主様が打ってくださった薬のおかげで痛むことは無い。

成程。今剣は天狗のように飛び跳ねるのが特徴的で、ジャンプをする時に右足を先に地面に付ける癖があるのか。そこに蹴りを入れれば……

タイミングを見計らい、背後に回り込み蹴りを入れる。

『ふふっ。やっぱり』

蹴りをかまされた今剣は池の中へ落ちていった。

若干の受け身は取られたものの、重傷にまで追い込めた。

厄介だと思っていたが、今では凄く便利な記憶だ。

しばらく戦闘を続けて分かったことがあった。体力が消耗される感覚が無い。それに加えて、腕力やスピードが上昇しているのを実感する。あの薬は強化剤と言ったところだろう。

秋田「遅いっ！」

『バーカ。遅いのはそっちでしょ？』

長谷部「主に仇なす敵は斬る！」

『その言葉、そっくりそのまま返してあげる』

次々と刀剣男士の弱点を見つけ、数を減らしていく。

安定「オラオラオラァッ！」

『力だけでゴリ押したって意味無いよ』

どれくらい時間が経ったのだろうか。まぁさほど経っていないだろう。

『あれぇ？あんだけ大人数居たのに、今じゃ指で数えられるくらいに減ってるじゃーん』

立っているのはほんの数振りだけだった。他は息はあるものの、立つことがままならないのがほとんどである。

ちょっと時間がかかったけど、次は審神者をやるか。