第６１話 ページ15
〜緑谷side〜
本当は止めに行けた
「かっちゃんのことなんて」
今、止めれば
きっと二人はこれからも
少し異常な幼馴染みの関係で
今までと変わらない日常を
過ごせるはずなのに
「…これっぽっちも好きじゃないよ」
僕は止めなかった
僕はチャンスだと思ってしまったから
Aちゃんをかっちゃんから奪う
最初で最後の大チャンスだと
「ッ…」
かっちゃんが起きてるのは
なんとなく気づいてた
かっちゃんが今
どれだけ傷ついているのか
痛いほど分かっていた
今まで大切に守ってきた、
自分の本当の気持ちを隠して側にいた
幼馴染みの好きな子に
“幼馴染みだから
“身体のことを心配してるだけ”
そんな理由で今まで一緒にいたと
思われているなんて
大分ショックだと思う
しかも、目の前で
彼氏と同棲しています宣言とか…
僕だったら立ち直れないなぁ…
…それにしても、
Aちゃんの病んだ目
すっごく可愛かった!!
その目で
僕だけを見てくれればいいんだけどなぁ…
授業中はとにかく
Aちゃんのことばかり考えてた
だって、今なら奪えるかもしれないから
授業と授業の間の休み時間
Aちゃんもかっちゃんも
机に突っ伏して寝ていた
…多分、寝ているフリだけど
教室は
なんか気まずそうな雰囲気に包まれていた
そりゃあ、いつもあんなにくっついていた
二人がこんな様子じゃ、
しょうがないのかな…
昼休み
僕は、動いてみることにした
「Aちゃん!!お昼、一緒に食べない？」
かっちゃんに
しっかり聞こえるように
少し、大きな声で誘ってみた
「う、うん…」
Aちゃんは
ちょっと戸惑ってたけど
取り合えず誘うことに成功
「じゃあ、行こっか!!」
僕はAちゃんの手をとった
「わっ、ちょ、ちょっと待ってよ…デクっ」
慌てるAちゃんも可愛い
それに、名前呼んでくれた…
嬉しいなぁ!!
なんて思っていると
ガタンと
大きな音がした
「ッおい、デク…」
音がした方向を見ると
まぁ、予想通りかっちゃんだった
「？どうしたの、かっちゃん」
かっちゃんの顔は
怒りと、驚きと、絶望が混じった
そんな、表情をしていて、
何もしゃべらないかっちゃんと
「用がないなら、僕達行くね
ほら、行こっ」
「…うん、行こ、デク」
僕の手を握った好きな子の姿に
僕は
とてつもなく
優越感を感じていた
続く (更新停止中)
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LILU. selene(プロフ) - ジョバンニさん» ありがとうございます!!毎日少しずつですが、更新頑張っていきます!! (2018年1月28日 13時) (
レス) id: c4cf5ad24c (このIDを非表示/違反報告)
ジョバンニ - 続編おめでとうございます！！ (2018年1月27日 23時) (レス) id: a7445eae76 (このIDを非表示/違反報告)
LILU. selene(プロフ) - あぁ!!すいません!!ご指摘ありがとうございます!! (2018年1月27日 16時) (レス) id: c4cf5ad24c (このIDを非表示/違反報告)
餅氏(プロフ) - オリフラ外し忘れてますよ！ (2018年1月27日 16時) (レス) id: f1c213c893 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：LILU. selene | 作者ホームページ：なし
作成日時：2018年1月27日 16時
